株式相場には、さまざまな「経験則」がある
選挙に関する「アノマリー」もある。日本では、衆議院選挙前の1か月は株価が上がりやすいとされるが、なぜか参議院選挙前は必ずしも当てはまらない。
欧米諸国の場合、大統領選挙後は株高になりやすい傾向がある。米国では、中間選挙の年に株価が安値となる傾向があり、中間選挙から大統領選挙の年にかけて株価は上昇しやすいというアノマリーもある。米国株式市場の動向は世界中の株式市場に影響を与えることが多いため、注意が必要だ。
時間帯に関するアノマリーもある。FXのトレーダーのあいだで知られる話として、9時から15時までを東京時間、16時から21時頃までをロンドン時間、22時から翌朝までをニューヨーク時間と区分するものだ。
それぞれの時間帯に特徴があり、東京時間の終了直前の14時から15時や、ロンドン時間の終了直前の20時から21時頃は、「逆張り」のトレードが優位性をもつといわれている。これは「東大院生が考えたスマートフォンFX」(扶桑社刊)に詳しく書かれている。
株式の銘柄に関するアノマリーもある。時価総額の小さい銘柄は、市場平均よりも高い収益性をもたらすという経験則が知られている。これを小型株効果という。
また、不祥事が発覚して急落した会社は、その株式が本来の価値を大幅に下回るまで売られてしまうため、大底をつけた後にジワジワと上昇していくことが多いというものもある。 株式相場には、さまざまな経験則がある。これらを調べることで、これから起こる可能性の高い値動きがある程度予測できるようになるかもしれない。(ブラックスワン)