2018年もあと少しで終わるが、景気はよかったのか、悪かったのか――。一般的な正社員の平均年収はいったいどのくらいで、前年と比べると増えたのか減ったのか? 転職サービス「doda(デューダ)」が今年の調査結果を、12月6日に発表した。
それによると、今年の正社員の平均年収は414万円で、前年より4万円のダウンとなった。20代、30代はほぼ変わらないものの、40代で13万円、50代で15万円のダウンとなっており、中高年に厳しい現状がみえた。
「カタカナ専門職」は高収入
職種別ランキングをみると、1位「弁護士」の年収829万円をはじめ、2位の「投資銀行業務」(825万円)、3位の「運用」(ファンドマネジャー・ディーラー、803万円)などの「専門職」系、なかでも「金融系専門職」といわれるコンサルタントやアナリストなどの職種がトップ10のうち7つを占めた。
5位の「業務改善コンサルタント(BPR)」(681万円)や6位の「アナリスト」(680万円)、7位「戦略・経営コンサルタント」(666万円)、9位「内部監査」(658万円)、10位には「会計専門職・会計士」が649万円に入った。
4位の「MR」(旧プロパー、医薬営業)は709万円で、営業系では前年と同様に、上位に入っている。また、「技術系(IT・通信)」の仕事も上位に多くみられた。
ITの知識のほか、コミュニケーション能力が求められる仕事の年収が高く、「プロジェクトマネジャー」が659万円で8位に入った。
業種別では、全96業種のトップ10のうち9つが「金融」系と「メディカル」系、「メーカー」系の3業種が占めた。
1位の「投信、投資顧問」の839万円は前年から98万円の大幅アップとなり、今回の調査では最大の上昇額。1000万円以上の割合も、最も高い水準だった。「金融」系としては6位に「信託銀行」が入っている。
一方、「メディカル」系は2位の「医療品メーカー」(611万円)や4位の「診断薬、臨床機器、試薬メーカー」(570万円)、7位「医療機器メーカー」(554万円)がランクイン。「メーカー」系は、3位の「たばこ」584万円や8位「トイレタリー」552万円が上位入りした。
5位が「財務・会計アドバイザリー(FAS)」(561万円)、9位は「家電・モバイル・ネットワーク機器・プリンタメーカー」(539万円)、10位は「総合電機メーカー」(536万円)だった。
トップ50のうち、前年と比べて順位をアップしたのは「香料メーカー」が36位から25位に、「紙、パルプメーカー」が56位から48位に、いずれも約20万円の年収アップとなっている。