そろそろ冬休みの旅行も考える時期となり、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に行きたくて調べていたところ、タイプミスして出てきたのがUSS(ユー・エス・エス)。検索したのも何かの縁と、詳しく調べてみたら、中古車オークションを営む会社だった。
会社四季報にあった数値(業績)も興味深く、2回戦の企業分析バトルの対象に決めた!
テレビやネットで中古車オークションを展開
USSは愛知自動車総合サービスを前身とする自動車オークションの会社。全国19か所で展開するオークション会場を柱に、衛星テレビ回線を使う衛星テレビオークション、インターネットを使うインターネットオークションを展開している。
2018年3月に、やはり中古車オークション大手のJAA(ジェイ・エー・エー)を完全子会社化して業界シェアを40%以上に伸ばし、地位を確固たるものにしている。
USSに続く第2位の市場シェアは10%程度であり、USSのマーケットポジションに対する脅威は少ない。
また、買い取り販売事業や関連環境事業も手がける。買い取り販売事業は、グループ独自の中古車買い取りチェーン「ラビット」を全国に展開。エンドユーザーから直接買い取った中古車は、オークションで出品、販売するほか、一部小売りもしている。
自動車リサイクル法の施行にさきがけ、廃車のリサイクルを行い、再生部品、資源原材料や固形燃料として再利用・資源化している。
懸念材料は中古車市場の先行き
会社四季報の数値を詳しく調べると、まず自己資本比率は79.2%。自己資本比率は総資本に対する自己資本の割合であり、自己資本比率が高いほど他人資本の影響を受けにくく、経営は安定し倒産しにくい会社となる。
自己資本比率は50%を超えれば優良といわれるなか、80%近い数字をたたき出しているのはとても心強く、高く評価できる。
ROA(総資産利益率)は10.9%、ROE(自己資本利益率)は14.8%と株主から集めたお金を効率的に運用できていて、収益性が高いことがうかがえる。さらに営業利益が2017年3月期決算の323億9600万円から2018年3月期決算で360億7100万円になったのをはじめ、売上高、経常利益、純利益すべてにおいて前年度業績を上回っていて、さらなる業績の向上が見込まれる。
ただ、懸念材料となるのが中古車販売業界の見通し。少子高齢化に加え、若者のクルマ離れが進むなか、全国的に新車や中古車の登録台数は低調で、自動車オークション市場全体も厳しくなっている。
巨大な中古車市場での圧倒的なシェアを生かして、どれだけ利益を上げられるかが大事になると思われる。現在、株価は下がり調子であるが、そろそろ底であると考え、11月25日に年初来安値近くの1846円で買いを入れた。
【株式取引ルール】
・月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
・投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
・1年間のトータルで損益を競います。