「シューカツに使える企業分析バトル カブ大学対抗戦」がはじまって1か月。慣れないながらも株式相場を見ながら日々を過ごすのも習慣になりつつ、企業分析も少しずつ進めてきたが、2018年11月は、今後の1年を左右されると思われる米国議会の中間選挙あった。
米中間選挙は、いわば大統領の2年間を評価するといっても過言ではないもの。トランプ米大統領は「アメリカファースト」を掲げており、自国の産業を推し進めているため、他国に対する関税を上げる政策をあげている。
増税する関税の中に「食品」も含まれているため、選挙結果によっては日本の食品関係にも影響を及ぼすと考えた。そのため、今回は選挙結果を待って選ぶ銘柄を決めようと思っていた。
米議会「ねじれ」で関税の締め付けやわらぐ?
米中間選挙の結果は、上院と下院で多数派が別れる「ねじれ国会」となった。そのおかげで、トランプ政権は貿易政策を推し進めることも多少は難しくなったと見受けられる。そのため、貿易関税もあまり上がらないと考えて、今回は食品系の中でも畜水産物や配合飼料などを取り扱っている「フィード・ワン」(2060)を選んだ。
この会社に目を付けた理由は
(1)自己資本比率こそ低いが、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)が一般より高いこと
(2)加熱加工飼料の需要が増えており、この事業に3年間で100億円を投資していること
(3)米国大手と連携して乳牛の事業に参入していること
この3点の理由で選んだ。
目を付けたのは10月中旬
まず、自己資本比率やROE、ROAだが、自己資本比率は前回購入した不二家と比べてとても低く、約37%になっている。他の企業に比べて低いので、これは不安要素といえるものの、経営活動の効率性をみるROAは5%と比較的高いとみられる。また、投資家への見返りといえるROEは10%近く、総合的にみると比較的に安定していると思われる。
注目した、二つ目の理由は米議会がねじれ国会になり、関税を高くしにくくなったため、農産業へのダメージが比較的少ないと判断したからだ。この企業に目を付けたのは10月中旬なのだが、そこから米中間選挙に向けて株価が低くなっていたので、選挙に関連があると考えていた。そして、米中間選挙でねじれ国会にならなければ関税問題でさらに株価が下がり、ねじれ国会になれば関税問題もあまり問題視されずに、下がっていた株価も上がり、元の状態まで戻ると考えていたため、選挙結果がでてすぐに購入した。
(3)の米国大手と連携して乳業事業に参入しているというのは、「保険」といってもいいだろう。もし今後、関税がさらに上昇して農業にダメージがあったとしても、米国内で利益を上げられる会社で、しかも大手となると、一定の利益が見込めるのではないかと考えて、このフィード・ワンを選んだ。
11月7日時点の株価は、1株当たり210円で、1000株を購入した。
【株式取引ルール】
- 月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
- 投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
- 1年間のトータルで損益を競います。