驚きの「朝礼」効果 求人広告いらず、歯科治療保証のガイドデント

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   人手不足のご時世にあって、社員の半分が、社員に友人や知人を紹介してもらうリファラル採用。しかも、それが毎朝の「朝礼」効果という驚きの会社がある。歯科治療の保証業務を手がけるガイドデント(東京都渋谷区)だ。

   同社独自の全社朝礼を2017年4月から実施。毎朝10時の始業開始とともに、東京・本社と大阪支社、福岡営業所の3拠点に、出張先にいる社員も含めてインターネット通話サービスのSkypeでつなぎ、25歳から45歳までの全社員13人が顔を合わせる。

  • 東京、大阪、福岡の3拠点と、出張先とをつないだ朝礼の風景
    東京、大阪、福岡の3拠点と、出張先とをつないだ朝礼の風景
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司会は持ち回り、全員が発表する

   ガイドデントは、国内で初めて歯科のインプラント治療の10年保証や審美治療の5年保証などの歯科治療における保証業務や、患者向けの相談窓口のサービスを展開している。認定歯科医は毎月増加。全国で1319施設(2018年10月末時点)となり、朝礼を始めた17年4月から135%増えた。

   インプラント治療した患者が引っ越したり、転勤したりしても転居先に近い認定先を紹介して、以前と同じようにメンテ ナンスが受けられる仕組みを構築。朝礼が、社員のコミュニケーション力の向上や情報の共有化に役立ち、業績アップに貢献しているという。

   同社では、忌憚なく意見を言い合える場の創出やコミュニケーション不足の解消を狙いに、朝礼を始めた。社長を含めニックネームで呼びあい、運用には当事者意識をもって参加するよう促し、意見を言わない人がいたり、話さない人がいたりしないようにするため、司会は全員が持ち回りで担当。さらに全員が発表するよう工夫している。

最初の「やらされてる感」も、1年経ったら......

   全社員が「今日1日の行動予定」「昨日のありがとう」「今日のテーマ」の3 点で発表。「今日のテーマ」は、司会者が設定したテーマに基づき、たとえば「仕事の喜び」や「仕事の失敗談」から、「好きなケーキの種類」「中学時代の部活動」などまで、さまざまな内容で披露する。テーマは朝礼時に告げられるため、人前で瞬発的に話す訓練につながるほか、あえて仕事以外の話もすることで、社員の知らなかった一面を知るきっかけにもなっている。

   朝礼の導入で、

「社内のコミュニケーションがよくなった」
「仕事ではわからなかったパーソナルの部分を理解することができた」
「継続する癖がついた」

など、社員に変化が起こったことで業績が向上したことに加えて、社内の雰囲気が格段によくなり、その評判が外部に伝わったことで、同社に「入社させたい」と知り合いを紹介してくれることが増えた。

   そのため、朝礼を始めてから同社では求人媒体を使っての採用活動は実施しておらず、社員13人のうち、半数がリファラル採用での入社という。

   朝礼を率先して運用したマーケティング担当の佐藤桃子さんは、

「せっかく仕事をするのであれば、楽しく気持ちよく仕事をしたいと考え、朝礼がそのきっかけになればと思いました。最初はやらされているように感じている人もいたようですが、1年くらい経ったところで朝礼を面倒だと思う人もいなくなったと思います」

と話す。

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