メーカーは「想定外の使い方、危険でお勧めできない」
ところで、こうした歯ブラシの乾かし方は「アリ」なのだろうか。J-CASTニュース会社ウォッチ編集部は、ハンドドライヤーの大手メーカー、三菱電機中津川製作所の担当者に取材した。
――歯ブラシをハンドドライヤーで乾かすのは、メーカーの立場からは「想定の範囲」ですか? 正しい使い方と言えるのでしょうか。
「想定外であり、正しい使い方ではありません。弊社ジェットタオルは、高速、大風量で瞬時に手の水を吹き飛ばすものであり、風の力は強力です。そのため、歯ブラシが風の力に負けて飛んでしまう、あるいは劣化した歯ブラシが折れてしまい、ケガの恐れが想定されます。高速エアを利用した使い方ではありますが、安全の観点からお勧めできません」
――投稿の反応の中には、「そもそもハンドドライヤーは不潔である」とか「非衛生的であるという研究もある」と指摘する声が多くありましたが、メーカーとしてはどう考えていますか。
「ジェットタオルの衛生性については、『手』『ジェットタオル手挿入部』からの細菌飛散に関して、『通常の場合』『汚れがひどい場合』を想定して試験しましたが、いずれも細菌飛散は認められませんでした。したがって、ジェットタオルは、非接触で清潔乾燥を可能にしており、安心してご使用いただけます」
――しかし、女性はトイレでハンカチを使う人が多いようですが。
「ハンカチは1日に同じものを連続して使うケースがほとんどですから、連続使用中に細菌が繁殖する可能性があります。一方で、ジェットタオルは非接触乾燥が可能ですから、衛生的に手を乾かすことができます」
そして、担当者はさらにハンドドライヤーを1日1回丁寧に手入れする方法を説明。「歯ブラシ乾燥は問題外」としながらも、「手の乾燥」には自信を見せていた。(福田和郎)