職場の女子トイレ、歯ブラシをハンドドライヤーで乾かすってアリ?

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

ハンドドライヤーは返って細菌を増やす研究も

   ここで指摘されたハンドドライヤーの衛生面での研究については、2018年8月28日号の「ニューズウィーク日本版」(オンライン)が、米コネティカット大学の調査を紹介している。

   それによると、研究チームは大学内にある36か所のトイレのさまざまな位置に培養皿を置いて細菌の数を調べた。その結果、ハンドドライヤーから吹き出される温風には、もともとトイレ内の空気中にあった量よりはるかに多くの細菌が含まれていることが分かったという。ハンドドライヤーで手を乾かすと、返って細菌が付着するのだ。

   どうして、細菌が増えるのか。同大学のピーター・セトロー教授は「トイレのふたを閉めないまま水を流す際に、排便に含まれる細菌が空気中に飛散する」と指摘する。そして、トイレには大勢の人間が出入りすることも事態を悪化させるという。服に多くの細菌が付着しており、外部から持ち込むからだ。

   理屈のうえでは、ドライヤーにフィルターを取り付ければ、細菌がろ過されて洗ったばかりの手に細菌が吹き付けられるのを防げるはず。しかし、フィルターでろ過される細菌は最大で約75%だった。また、ハンドドライヤーの周囲に対流が生じ、トイレ内のろ過されていない空気をドライヤーの風が巻き込む可能性もあるという。

   このため、セトロー教授は使い捨てペーパータオルを愛用することを勧めており、今回の調査対象となった大学内の36か所のトイレにも置かれるようになったという。

姉妹サイト