「早く言ってよ~」どころではない? 名刺交換の未活用で年120億円の経済損失

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人とのつながり方でイノベーションは起こしやすくなる

   早稲田大学の入山章栄准教授によると、人はホモフィリーという自分と似ている人と一緒にいるのを好みがちで、志向性の同じ人が集まりやすい性質があるそうだ。その一方で、周りの人がいつも同じ顔ぶれだと、目の前の知が尽きてしまう。違う業種や、仕事が異なる「遠くの人」と付き合ったほうが、イノベーションは起こしやすい。名刺交換はそうした「弱いつながり」ができる第一歩となる、と指摘する。

   欧米のビジネスシーンでは、一度つながったらずっとつながっているのが前提とされる。名刺をデジタル化して他部門と共有するのが当たり前で、チーム同士でお互いの人脈を使い交流がもてるようにしているという。

   調査では、企業における「冬眠人脈」や名刺の価値について、ビジネスパーソンにインタビューを実施。それによると、

「こんなにも機会損失が起きていることは、社長も知らないと思う。フォルダに入れて管理しているつもりになっていたが、整理の仕方で業績に影響してくると感じたので相談しようと思う」(40代女性、秘書)
「毎日必死に名刺交換に取り組んでいるが、1枚74万円とは正直驚いた」(30代男性、不動産業界)
「一回一回が大切な機会だと感じ、自分の名刺も74万円の価値があると思うと自信にもつながった」(40代男性、メーカー勤務)

といった、名刺交換の価値を認識して意欲的にとらえる声が多くあがった。

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