「社員旅行」の効用にビックリ! さて社長、アナタは社員にどうアプローチしますか?(大関暁夫)

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飲み会やバーベキュー大会に漂う仕事のニオイ

   「私も最初はそれを懸念しました。でも、社員還元をおカネで支給するのでは味気ない。そこで、各部長経由でそれとなく職場の反応を見てもらいました。すると、社員がイヤがるのではないかというのは、会社側の思い込みだとわかりました。

   要はアフターファイブの飲み会はイヤ、休みを潰してバーベキュー大会はイヤ、とかは当然あるのですが、非日常性に富んだ企画には、むしろ『楽しそう!』『行ってみたい』となるのです。要するに、仕事の延長のようなニオイがする催しはノーだけど、仕事と一線を画した企画ならOK、というのが大半の社員の反応でした」

   だからこそ、行き先を皆が行ったことがないであろう海外の南の島を選んで、なんとなく行ってみたくなるような企画を考えたのだと言います。さらに突っ込んで、実施にあたって今回の件がうまくいったポイントはどこにあると思うか、その点についても聞いてみました。

「社員が非日常性を求めているのだとしたら、そこに徹底してこだわらないといけないので、現地での催しもすべて社長自らが企画し、社長が社員をもてなすという意気込みでやりました。海での遊びや街中散策から食事に至るまで、私が旅行代理店の担当と膝を詰めて企画して私が添乗員役を務めました。そもそも、社員に企画を考えさせたのじゃ仕事っぽくなってしまうし、誰のための社内旅行かわかりません。私の先導は当然現地で失敗もあったわけですが、ふだん口うるさい社長の『非日常』を見せられたことも、社員には新鮮でよかったのじゃないかと思います」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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