「社員旅行」の効用にビックリ! さて社長、アナタは社員にどうアプローチしますか?(大関暁夫)

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   知り合いのインターネット系IT企業G社の40代社長と、ある集まりで再会。最近の会社のお話を聞いたところ、ちょっと興味深い話をしてくれました。

   それは、前期利益の目標達成に際して、多額の税金を払うのならば社員に還元しようということから、旅行を企画して実行したところ、思わぬ収穫があったというのです。

  • 南の島なら、社員旅行もいいかも?
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「あえて遠くに行こう」と南の島へ

「社長と社員であることには変わりがないのだけど、姿も気持ちも私服のままで接することで、お互いこれまでと違う何か見えたというのか。私と社員の関係もそうなのですが、社員同士も何か以前よりも親密になれたというか。お互いの理解が深まったというのか。各セクションともチームワークが高まったようで、本当にやってよかったと思っています」

   旅行は仕事を忘れるために、あえて遠くに行こうと社長が発案して、海外の南の島へ3泊4日の旅に。全社一斉休暇は無理だったので、約50人の社員を3チームに分けて実施。すべてのチームに社長は参加する、ということにしたのだそうです。

   社長は全員と素顔で接することができ、とても有意義であったと大変満足げでした。

   昭和の時代にはたいていどこの職場でも行われていた社内旅行ですが、バブル経済の崩壊を境に、経費削減やらムダの排除やらが盛んに叫ばれ、社内旅行や運動会といった催しはいつの間にか姿を消していったのでした。

   同時に、若手社員たちも高度成長期のような企業への忠誠心は薄くなり、どちらかというと個人主義に傾く傾向が現れたことも社内行事の衰退に拍車をかけたように思います。

   G社のようなIT系企業は、特に若い社員が多いので、会社で旅行などというのは社員の側からはかなり敬遠されるのではないかと思われたので、その点を尋ねてみると、これまた意外な答えが返ってきました。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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