相手は海外事業者だから、解約するのが大変
このように、突然「ウイルスに感染している」などと警告画面が表示されたり、警告音が鳴ったりして、消費者を不安にさせ、慌ててセキュリティソフトなどの契約をさせるのが特徴だ。最近は、「実在の事業者と思わせるロゴがある」「警告画面がなかなか消えない」「カウントダウンが現れる」など、手の込んださまざまな方法で不安をあおり、消費者に電話させたり、セキュリティソフトの契約画面に誘導したりする。
事業者へ連絡すると、「パソコン内の状態を確認する」「ウイルスを駆除する」などの名目でソフトをインストールするよう指示され、端末を遠隔操作されてしまう。
不審に思い消費者が解約をしようとしても、契約先のほとんどが海外事業者のため英語が必要となり、解約手続きがスムーズに進まない例が多い。また、契約時に事業者から届くメールには「○日以内は解約可能」という案内があるものだが、それに従って解約を申し出ても返信がこない。
では、どうしたらよいのだろうか。国民生活センターではこうアドバイスする。
(1)警告画面が出てもうのみにせず、慌てて連絡や契約をしない。表示画面が偽と考えられる場合は、そのまま画面を閉じる。偽かどうかの判断がつかない場合は、専門機関である独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の情報セキュリティ安心相談窓口へ相談しよう。また、セキュリティソフトを契約しインストールしてしまった場合や、警告画面が消えない場合などの対処方法については、同機構のホームページを参考にしたり、同相談窓口に直接相談したりしよう。
*独立行政法人情報処理推進機構情報セキュリティ安心相談窓口
(2)不安に思った場合や、解約の方法が分からない、解約ができないなどのトラブルになった場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しよう。
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番だ。
(福田和郎)