ボージョレだけがワインじゃない! 「美味しくて」買いたくなった、あのメーカー株(石井治彦)

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狙いは年初来安値あたり、もう少し待ってみる

   ふだんから株式を売買する際は、3~4銘柄に的を絞って、新聞やテレビ、会社四季報、経済誌などで検討するように心がけている。そして何らかの状況の変化で、株価が上下した時を狙って、その中から選ぶようにしている。

   会社四季報の最新銘柄レポート2018年10月31日号によると、キッコーマンは醤油の国内シェアが3割。海外の醤油事業が米欧中心に伸び、連結営業利益の約7割を稼ぐ収益柱に成長。中国やマレーシアにも展開する。

   積極的な海外展開で、海外売上比率が56%と大きく、国内少子高齢化の問題への対応も豆乳など事業の多角化により、きめ細かい対応がなされているように見受けられる。

   また、健康志向を背景に伸長続くトマトや野菜飲料は機能性表示食品に刷新し、販売を強化。2020年までに南米、30年までにアフリカ、インドに販社設立し、本格進出を狙うとあった。事業展開が明確になっていることがわかった。

   キッコーマンの企業内容は申し分ない。ワインも美味しかった。気になるのは、海外売上比率が56%と高いので、為替相場の影響ぐらい。いい買い物ができそうな気がするが、問題は株価が「高値圏」にあることだ。

   株価チヤート(10年と2年)をみると、2018年の年初来安値は4000円。最近、東京株式市場の日中変動幅が大きくなっていて、11月7日の変動幅は448円(高値2万2444円、安値2万1996円)だった。このように1日の振幅が大きい時は、投資家の景気の先行きに対する判断が、強弱分かれている時に起きることが多いとみている。

   キッコーマン株を購入する目標価格は3000円~4000円辺り、年初来安値くらいを考えている。もうすぐボージョレヌーボーの解禁でワイン市場がにぎわう季節だが、株のほうはもう少し熟成するのを待ったほうがいいようだ。(石井治彦)

2018年11月14日現在   保有ゼロ

年初来高値 2018/10/1 6880円00銭

年初来安値 2018/3/5 4000円00銭

直近 終値 2018/11/14 6090円00銭

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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