宴会シーズン到来! そのお誘い、うっかりすると「パワハラ」「アルハラ」かも?(篠原あかね)

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ワタシ、面倒くさい上司でした!

   部下に言われるまで彼女は、「部下を飲みに誘う私はいい上司」と自己満足している、面倒くさい上司だったようです。

   当時は今ほどパワハラ、アルハラ(アルコールハラスメント)と厳しく言われない時代でしたから、問題にならなかったものの、今でしたらその言動はアウトでしょう。相当な覚悟で言ったであろう部下には、今でも感謝しているといいます。

   彼女はそれ以降、自分から飲みに誘うことを辞めました。忘年会や歓送迎会など部署として開催するものは任意、そして参加しない人の悪口などは全員厳禁。誘うことはしないけど、飲みたい時はいつでも声をかけてくださいと宣言しました。

   すると、一人の部下が「これから行きませんか?」と声をかけてくれて、それを聞いた他の部下も「私もたまには行こうかな」と自主的に人数が増え、以前よりも楽しく飲めるようになったそうです。

   もちろん、終電を逃すこともなく財布に優しくもなりました。「その中にはあの部下もいたんですよ」と、ハイボールのジョッキを豪快に空けながら話してくれました。

   若手社員研修をしていると、

「上司に飲み屋へ連れまわされて迷惑」
「奢ってくれるのはありがたいけど、その分、説教を聞かされるのが苦痛」

   など、上司とのお酒に関する不満をよく聞きます。

   のん兵衛は何かと理由をつけて飲みたがるものですが、部下を誘うときは要注意。話を聞きながら私もひょっとして...... と心配になりました。

   もちろん彼女とは腹いっぱい飲みましたが、お互いに「終電は大事だね」と、お店を後にしました。

(篠原あかね)

篠原あかね(しのはら・あかね)
リクルートにて企業研修アシスタント、金融機関等での役員秘書を経てビジネスマナー講師として活動。2011年よりスマートコミュニケーションズ代表。ビジネスマナー、コミュニケーション、CS向上等の企業研修のほか、自身の宴会幹事経験をもとに「愛される宴会部長セミナー」も主催。著書に『宴会を制する幹事は仕事も制す。』『マンガ 黄金の接待』(監修)などがある。お客様や社内で愛されキャラになるコツを悩める社会人へ発信中。
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