地球上のすべての人が抱える課題を解決する
こうしたMDGs(ミレニアム開発目標)の推進は、極度の貧困の半減、HIV/エイズ・マラリア対策などで一定の成果を挙げましたが、乳幼児死亡率や妊産婦の健康といった目標では課題が残りました。また、達成度に地域的なバラツキもありました。
一方、2000年から15年の間に、世界では環境問題や気候変動問題が深刻化したほか、国内や国家間の格差が拡大するなどの新たな課題も生じました。
MDGsで残された課題に引き続き取り組む必要があること、また新たに生じた課題に対応する必要があることから、MDGsを発展させる形でSDGsが策定されたのです。
SDGsは開発途上国だけでなく、先進国も取り組む必要のある、地球上のすべての人が抱える課題の解決を目指しています。(大和総研金融調査部・主任研究員 太田珠美)