プロ野球にみる「長期戦」「短期戦」のマネジメント 人のチカラを引き出す戦い方(大関暁夫)

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「下剋上」を許した悔しさがバネ

   短期決戦での必勝を期して、戦略チームを組んだ作戦は大成功。関東圏で初めての1位を獲得し、数百万円のインセンティブを手にすることができたのです。

   Y社長は、

「大学のサッカー部時代に、短期決戦は人の貼り方も攻め方も、リーグ戦とは違えてそれ用に考え意識した対応をとったチームが絶対的に有利と知りました。トーナメント大会で、連戦で疲労ぎみの我がチームに、短期決戦用の休養十分なメンバー構成で望んだ格下の相手に負けた悔しさで学んだのです。スポーツでもビジネスでも、戦いの場では長期には長期、短期には短期の戦い方があるわけです。大学時代の悔しさを今ようやく晴らした気がしますよ」

と満面の笑みで話してくれました。

   長期戦ではなかなか勝てない相手にも、通常とは異なる短期戦略を繰り出してぶつかるなら、思わぬ勝利もありうる。中小企業のような相対的弱者とっては、知っておいて損のない話ではないかと思います。

   日本シリーズでセ・リーグの絶対的王者、広島カープに挑むソフトバンクホークスがどのような戦略的戦い方をするのか、ちょっと楽しみにしています。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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