【投資の着眼点】誰でも知ってる日経平均株価を構成する「大型株」の特性を知る

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景気にはサイクルがある

   こんな例がある。2012年当時、中学2年生だった男性が親の口座を借りて300万円で株式投資をはじめた。株式に対する知識は豊富とはいえなかったが、それでも男性が大学生になった17年春には、口座の資金は1500万円に増えていたという。

   この話を、その男性から聞いたとき、思わず「すごいね」と言ったのだが、男性はいたって冷静だった。「あれは相場がよかったからですよ。だから、とりあえず買っていれば、株価が上がりました」

   「小型株と大型株なら、どちらのパフォーマンスが上か」という議論があるが、景気がよくなって日経平均株価が上昇するような相場では、大型株を買うほうが確実だろう。

   景気にはサイクルがある。大型株を買って長期保有するなら、景気がよくなるときを待って買うべきだろう。景気がよくなる前には必ず不況があるが、日本経済に対する世の中の悲観的な見通しにも屈しない、不屈の精神があればなおさらよいに違いない。

   しかし、景気が悪化するときはどうだろうか――。2007年の米サブプライムローン危機、翌08年9月のリーマン・ブラザーズの破たんを受けて、08年の日経平均株価は過去最悪ともいえる下落を記録した。年初1万5000円を超えていた日経平均株価は、10月に一時7000円を割り込むまで下落した。この年の前半に株を買っていた人は、恐らく悲惨な目に遭っていただろう。

   つまり、大型株は景気の動向に左右されやすく、景気の見通しを誤れば、ひどいギャンブルになりかねない。だが、景気がよくなるときには比較的簡単に利益を手にすることができる投資であるといえるのではないだろうか。(ブラックスワン)

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