308ドルのアマゾン株が3年で2012ドルに「大化け」したワケ
米国株投資の書籍で印象に残っているのは、「タートル流投資の魔術」(徳間書店刊)「オニールの成長株投資」(パンローリング刊)。いずれも上昇中の株式をさらに値上がりするだろうと期待して買う、「順張り」戦略で実績のある不朽の名作と思っている。
具体例をみると、米アマゾンは2015年1月、株価が308ドルだったが、そこから上昇の一途をたどって18年8月には2012ドルをつけた。誰もが知っているような大企業でも、新興企業さながらの「大化け」をすることが米国株では珍しくない。
では、なぜ米国株は時価総額の小さい新興株でなくとも、このような上昇をするのだろうか――。
一つは、日本よりも機関投資家(ヘッジファンド、保険会社、年金基金など)の数が遥かに多いことだろう。彼らの資金は個人投資家の数百倍から数万倍になる。機関投資家は大型株を中心に売買することを好むため、彼らが買いに入った株は時間をかけて上昇することになる。だから、上がり始めた株を買う戦略が強いのだ。(ブラックスワン)