2014年の増税時を思い出して......
調査では、2014年に消費税率を5%から8%へ引き上げた時と比較。14年当時は、09年のリーマンショック、11年の東日本大震災を経験したのち、「アベノミクス」効果による社会変化に、家計が対応力をつけた時期にあたった。
久しぶりの増税とあってか、食品や日用品を中心に増税直前に駆け込み需要が生じた。米やレトルト・インスタント食品、トイレットペーパー、生理用品などを、増税直前に買い求める女性が多かったようだ=図参照。
14年の「前倒し購入」の有無とその行動への思いをみると、増税前に前倒し購入した人もしなかった人も、いずれも自分たちの行動を肯定的に受けとめた女性が大多数。ただ、日用品を前倒し購入した女性の中には、
「あわてて予定以上に買ってしまった」
「ついつられて買ってしまった」
など、計画的ではなかった買い物を反省している様子もあった。
花王「生活者研究センター」は、増税までに家計を見直したいと思っているならば、この1年を使って「家計の中の要、不要の見極め、暮らしのなかで大切にしたいこと、支出が減らせない場合は、収入を増やす方法などを冷静に考えてみることも大事です」と、アドバイス。買い物についても、14年の増税時の経験や反省を生かして、計画的に準備を始めておくことが大切としている。
なお調査は、2014年3~4月の「消費税増税前後の生活者調査」と14年7月の「増税意識定量調査」、2018年4月の「暮らしと購買行動についての調査」(いずれも、対象は首都圏在住の20~60代既婚女性500人)と、家庭訪問インタビューによるもの。