オフィスに鳥のさえずり、ヒノキの香り
「DEEP THINK スペース」は、「おひとり様」用のコンストレーションスペース(12室)のこと。本社34階にある「スカイテラス」の中にあり、皇居が見える窓際のスペースはポジティブな、発想を膨らませるイマジネーションスペースと、丸テーブルを配置したコミュニケーションスペースの、3つのゾーンのひとつだ。
12室は個室ではなく、間仕切りを立ちあがったときの目線の高さにすることで、全体を見渡せるようにした。こうしたオープンスペースにしたのは集中力を高めるため、プライベートスペースとパブリックスペースのバランスを考えてのこと、という。
集中力を高めるため、「姿勢」「スマホアプリ」「植物の最適配置(視覚)」「ハイレゾ音源(聴覚)」「香り(嗅覚)」の5つのポイントから、アプローチした。
姿勢では、机に向かって腰かけたときに、アイデアを創出するときは視線が上向き、ロジカルシンキングするときは視線が下向きになるよう、席が工夫されている。「集中するためには、自分の時間をしっかり確保する必要がある」(ジンズ Think Labのプロジェクトリーダー、井上一鷹氏)ことから、今後、自分の集中する時間を予約するためのアプリの導入も予定している。
ストレスが消え、パフォーマンスが上がる状態にするため、植物を最適に配置。「緑」の癒し効果を狙う。ハイレゾ音源の自然音からは鳥のさえずりが聞こえるが、耳には聞こえない高周波の音も提供することで、リフレッシュし、発想に結びつく、意識せずに集中力を高める仕掛けを備えた。それにより、「集中が続きやすい環境」を用意。また、香りは集中に入りやすい、やる気スイッチを入れるきっかけをつくる効果があるとされ、AGCではヒノキや柑橘系の香りで、集中できる、最高の空間で社員の生産性、創造性を向上させる。
AGC専務取締役CFOの宮地伸二氏は、
「自ら考え行動する風土をつくることが、社員の生産性、創造性を高めていく。その思いで、働き方改革に取り組んでいます」
と話す。