2020年春に卒業する学生(大学3年生)のうち、インターンシップへの参加や、自己分析や業界研究などの「就職活動の準備を進めている」と答えた学生が、77.1%にのぼったことがわかった。新卒向け就職情報サイト「あさがくナビ2020」を運営する、学情が2018年9月20日に発表した。
現段階で、すでに就活を意識している学生が過半数を占めたが、就活準備のスタートは早い学生で「今年3月以前」(3年生になる前、16.8%)からはじめていた。最多は「6月から」の36.6%。次いで「4月から」の19.4%、「5月から」の17.5%だった=別図参照。
「安定」「休日がしっかり取れる」企業が人気
学情の「2020年卒学生就職活動開始前意識調査レポート」によると、就活準備を進めている学生が具体的に取り組んでいること(複数回答)は、
(1) インターンシップへの参加(68.8%)
(2) 就職サイトなどの適正テスト、適職テストを通じた自己分析(63.4%)
(3) 就職ガイダンスへの参加(57.7%)
(4) 就職活動に関するイベント・セミナーへの参加(49.9%)
(5) 就職サイトなどを活用し各企業の研究(42.5%)
などで、現段階では自己分析に加え、インターンシップやガイダンスへの参加など、情報収集の場を存分に活用して準備を進める学生が多い=別図参照。
また、就職を希望する企業・業種・職種について聞くと、「安定していそうな企業」が52.4%で最多。わずかの差で、「休日・休暇がしっかり取れる企業」(52.3%)が続いた。「給与が高い企業」が32.0%で3位。「全国的に知名度のある企業」が31.6%、「これから成長が期待できそうな企業」が25.3%だった。
「定年まで勤めたい」38.0%
現時点で興味のある業界は、1位が「食品」の28.6%。2位がマスコミ(出版・広告)の18.0%、3位は商社(総合)で16.6%。「通信・インターネット関連」が16.0%、「医薬品・化粧品・トイレタリー」が15.8%と続いた。
興味のある仕事・職種では、「商品企画・開発・設計」が41.0%で最多。「総務・経理・人事・法務」が36.4%、「営業・企画営業」の35.5%、「広報・宣伝」29.8%、「調査・企画」24.4%、「研究・開発」が21.2%だった。
一方、学生に就職への意欲を聞くと、「なんとしてでも就職をしたい(留年してでも)」が29.8%。「無理をしてまで志望企業・業界以外へ就職する気はない」(32.4%)、「とりあえず就職し、自分に合わない企業であれば転職すればよい」(33.1%)と答えた学生が、それぞれ約3割ずつで、就職への意欲にはバラつきがある。
また、入社した企業でどの程度勤務を続けたいか聞くと、「定年まで勤めたい」が38.0%で最も多いものの、「合わなければ1年未満でも退職する」が12.5%、「1~3年」の16.7%の学生が、そう答えた。
なお調査は、あさがくナビ2019登録会員(2020年卒の学生)を対象に、2018年7月26日?8月8日に実施。有効回答数は1017件。別図の参考データは、2019年卒の学生が対象。18年1月23日?1月31日、6月25日~6月30日の調査。