退職を認めない上司とどう付き合うべきか? 去り際を「キレイ」にする辞め方(城繁幸)

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後先考えずに仕事を放り出してきた人材を人事部は評価しない

   それでも、中には「2週間前の申し出でOK」という事実も、有給休暇が労働者の権利である点も法律で決まっているのだから、「2週間後に退職します、でも明日から10日間ほど有給とりますね式の辞め方もアリだ」という人もいるかもしれない。

   実際にそれで損害賠償請求されても裁判では勝てるだろうし(普通は忙しいからその程度のことで)、そもそも普通は裁判すら起こさないだろう。

   ただ、もし何かの機会にそうした事実を次の職場となる、新会社の人事が知れば、そういう行為をけして快くは思わないはずだ。

「就業規則に〇〇日前までと明記してあった以上、それを受け入れたうえで就労してきたはず。なのに最後になってそれを破り、十分な引継ぎを行わずに出ていくとは...... この人はしょせんその程度の人材なのだろう」

   そうした評価を後々まで背負って働くくらいなら、せめて就業規則に明記されている時期程度は引き継ぎ、次に余裕を持ったほうがよいというのが筆者のスタンスだ。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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