後先考えずに仕事を放り出してきた人材を人事部は評価しない
それでも、中には「2週間前の申し出でOK」という事実も、有給休暇が労働者の権利である点も法律で決まっているのだから、「2週間後に退職します、でも明日から10日間ほど有給とりますね式の辞め方もアリだ」という人もいるかもしれない。
実際にそれで損害賠償請求されても裁判では勝てるだろうし(普通は忙しいからその程度のことで)、そもそも普通は裁判すら起こさないだろう。
ただ、もし何かの機会にそうした事実を次の職場となる、新会社の人事が知れば、そういう行為をけして快くは思わないはずだ。
「就業規則に〇〇日前までと明記してあった以上、それを受け入れたうえで就労してきたはず。なのに最後になってそれを破り、十分な引継ぎを行わずに出ていくとは...... この人はしょせんその程度の人材なのだろう」
そうした評価を後々まで背負って働くくらいなら、せめて就業規則に明記されている時期程度は引き継ぎ、次に余裕を持ったほうがよいというのが筆者のスタンスだ。(城繁幸)