たばこ税の増税、10月スタート 喫煙者はやめられるのか?

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   2018年10月1日から実施されるたばこ税の増税で、多くのたばこの銘柄が値上げされることになった。

   これまでも飲食店や公共施設での喫煙場所が減少するなど、喫煙者はシビアな状況におかれている。さらに値上げとなれば、金銭的負担も増すわけだが、この増税を機会に禁煙を考える人は少ないようだ。

  • たばこ、増税でもやめられない!?
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喫煙者は増税後も「特になにも変えない」

   市場調査のクロス・マーケティングが9月18日に発表した「たばこに関する調査」によると、喫煙習慣がある人や過去に喫煙の経験があった人に、たばこ税の増税後、今の喫煙習慣を変えるかどうかを聞いたところ、「特になにも変えない」という人が44.0%で最多。「吸う本数を減らす」が40.7%と続いた。

   「禁煙する」は12.1%、「銘柄を変える」は6.3%と少なく、たばこをやめるのは難しそうだ。

   これまでに、「喫煙習慣があったことは一度もない」人が58.1%と最も多く、次いで「現在喫煙習慣がある」が22.3%、「過去喫煙習慣があった」が19.7%。過去に喫煙習慣があったが現在はない、喫煙経験者に禁煙した理由を聞くと、「病気や体調不良」が38.6%と最多。「お金の節約」が26.4%、「たばこの値上がり」が22.8%、「子どもや孫の誕生」14.7%、「喫煙場所の減少」10.2%と続いた。

   たばこの値上げや喫煙場所の減少といった外的要因よりも、自身の健康面や金銭面の事情で禁煙する人が多いことがうかがえる。

   一方、喫煙の習慣がある人や喫煙経験者に、たばこを吸う理由を聞くと、「気分転換」が52.4%で約半数を占め、「リラックス」「生活の習慣」「ストレス解消」などが上位にあげられた。

   また、現在喫煙習慣がある人に今後禁煙する予定があるか、聞いたところ、52.8%がないと答えた。「禁煙の意志はあるが時期は未定」も40.4%で、積極的に禁煙を考えている人は少なく、時期を決めているのはわずか6.7%だった。

増税で喫煙者が減ることを期待

   調査によると、たばこ税の増税に伴う値上がりについて、賛成派は7割を超えている。非喫煙者の9割近くが賛成しているほか、女性のほうが男性よりも多いことがわかった。賛成の理由には、「健康面への影響を考えて」や「嗜好品だから」「喫煙者が減ってほしい」「分煙設備の向上」などの声があり、増税によって喫煙者が減ることを期待しているようだ。

   全体の3割弱にあたる反対派の理由をみると、

「喫煙者ばかり負担が大きく不公平」
「偏った税の徴収は好ましくない」
「増税するなら喫煙環境もしっかり整備するべき」
「喫煙の抑制にはつながらない」

などの声が寄せられた。

   たばこ税の増税は、税収を得ると共に受動喫煙の防止や健康増進による将来的な医療費削減などが主な目的。ただ、調査結果からは、10月1日からの増税で禁煙する人が増える可能性は低いようだ。

   なお、調査は東京、神奈川、埼玉、千葉に在住する20~69歳の男女2000人を対象に実施した。

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