契約時は家族や友人といっしょに
【事例3】タブレット端末、光回線、充電器等まで契約したが、スマホさえ使いこなせない。
スマホを使ってカラオケを練習している友人を見て、便利だと思い、フィーチャーフォンからスマホにしようと携帯電話の店舗へ行った。自分はパソコンもしないし、スマホも初めてで、何もかもわからないことを告げると、「使い方を教える」というので契約した。「画面が大きいから自宅で使うのに便利だ」と言われ、スマホの大きな物(タブレット端末)を勧められた。
また、光回線や充電器も勧められ、「まとめると安くなる」と言われたので、まったく内容がわからないまま契約した。さらにカードのようなもの(SDカード)も契約すると商品券やお肉がもらえるというので契約した。
しかし、スマホもタブレット端末もまったく使い方がわからない。契約直後に使い方を教えてほしいと店舗に電話すると「担当者が店にいないので教えられない」と言われた。(京都府、70歳代男性)
【事例4】スマホの通話を切り忘れて高額な通話料を請求された。
スマホに買い替えて、うれしくて友人に電話をした。5分くらいしか話していないが、お互いに電話が切れておらず、通話時間が約8時間になっていた。いつもは3000円くらいの携帯電話料金が2万円を超えていた。どうにかならないか。(大分県、70歳代男性)
高齢者には、事例3のようにスマホを積極的に利用したいと思い、通信料金等の契約内容にも納得しながら、その後の操作方法が難しく、結果的にスマホを使いこなせず、解約する人が多い。
スマホはフィーチャーフォンとは操作方法が大きく異なるから、事例4のように、電話を切る基本操作さえ正しくできないケースがあり、トラブルの元になっている。
「通話定額制のかけ放題プランを契約したのに、高額料金を請求された」という相談も少なくない。これも対象外の番号があることを知らずに長く通話したためだ。契約内容をしっかり理解するようにしよう。
「料金に納得できない」といって支払いを放置すると、「不払者情報」に登録され、別の携帯電話会社とも契約できなくなる。
こうしたトラブルは契約時がきっかけになっていることが少なくない。契約時にはスマホをよく知っている知人や家族に同行してもらい、操作方法をしっかり教わるのが得策だ。(記者 福田和郎)