「売れ!売れ!不祥事」が蔓延するワケ 「目標」と「目的」の違いにあり!(大関暁夫)

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「目的を理解していれば必ず正しい売り方ができる」

   目標と目的の違い。競泳におけるタイムは目標、遠泳における到達先は目的地です。遠泳は競争相手に勝つという目標も大切でありながら、目的地に到達するという本来の目的を忘れては競技にならないという点に、永野氏の大きな学びがあったのでしょう。

「保険会社も数字ばかりを意識するようになってしまえば、不祥事を起こしたり売らなくていいものを売ったりすることになります。困っている人のところに早く駆けつけて保険金を支払い安心してもらう、という保険会社本来の目的を理解していれば必ず正しい売り方ができるわけです」

   目標に追い立てられ不祥事に追い込まれた多くの企業には、耳の痛いことでしょう。企業規模にかかわらず、常に自社事業の目的はなんであったか、社員が常にそれを忘れずに日々の業務に邁進すること、それが不祥事を未然に防ぐ一番の方策なのかもしれません。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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