テニスの4大大会のひとつ、全米オープン女子シングルスで、弱冠20歳の大坂なおみ選手が初優勝を果たしました。
決勝の相手が、出産後初のグランドスラム優勝を目指す地元米国のセリーナ・ウィリアムズ選手とあって、会場は「ウィリアムズ応援団」一色。思いっきりアウエーのなかでの勝利をさらに感動的にしたのは、新女王の「胸キュン」行動の数々でした。
「ナオミを愛さずにはいられない!」
セリーナ・ウィリアムズ選手は、元世界ランキング第1位! 同じく元世界女王の姉ビーナス・ウィリアムズ選手とともに、長年テニス界をけん引してきたスーパースターです。
とりわけ今大会は、「出産後初めてのグランドスラム」「地元アメリカ開催」といった特別要因が加わって、ニューヨーク中が熱狂的な「セリーナ応援モード」だったと、英国BBC放送が伝えていたほどでした。
ところが、「セリーナ優勝」を期待した地元ファンの前で繰り広げられた試合は、ウィリアムズ選手が主審と言い争ったり、ラケットを壊したりしてペナルティを科せられるという波乱の展開に。
大坂選手のグランドスラム初優勝をたたえる試合後の表彰式は、観客がブーイングを続ける異様な雰囲気のなかで行われました。
それでも大坂選手は冷静さと謙虚さを失いません。容赦なくブーイングを続ける観客や、思いっきり仏頂面のウィリアムズ選手に向かって、感謝のことばをおくったのです!
I know everyone was cheering for her and I'm sorry it had to end like this.
誰もがセリーナを応援していたとわかっているし、こんな終わり方になってごめんなさい。
I just want to say thank you for watching the match.
それでも、試合を観てくれてありがとう。
It was always my dream to play Serena in the US Open finals, so I am really glad I was able to play with you.
セリーナと全米オープン決勝で戦うことはずっと夢だったの。だから、あなたと対戦できて本当にうれしい。
消え入るような声でこう述べた後、セリーナにお辞儀をして感謝の意を表した大坂選手に、会場からは一転して拍手が送られました。大坂選手のひたむきな「胸キュン行動」が、ブーイングを歓声に変えたのです!
じつは大坂選手、過去の試合でも「胸キュン行動」が話題になっていました。
2017年の香港オープンでビーナス・ウィリアムズ選手を破った時に、試合後に握手をする前に小さく頭を下げて会釈。相手に敬意を払ったうえで握手をする姿に、
「なんて礼儀正しいの!」
「ナオミを愛さずにはいられない!」
と、メディアで絶賛されていたのです。