超低金利で預金利息に希望が見えないなか、貴金属投資に関心をもつ女性が増えていることが、田中貴金属工業の「貴金属投資に関する意識調査」でわかった。2018年8月28日の発表。
貴金属の投資商品を保有する人の中で、2018年の女性の割合は前年と比べて、「金地金/プラチナ地金」は9ポイント増えて28%に、「金貨/プラチナコイン」は6ポイント増の31%、「純金積立」は3ポイント増えて25%、「貴金属積立」は2ポイント増の27%と、4つの商品カテゴリーで女性の割合が増加しており、貴金属投資に積極的な様子がうかがえる。
20代は身近な人のススメがきっかけ
田中貴金属工業が、全国の20~69歳までの男女2500人(男女半数ずつ)を対象に調査したところ、491人、全体の19.6%が、貴金属の投資商品を現在保有していたり、購入した経験があったり、投資や買い増しを検討している人だった。
全体の5人に1人が貴金属投資について、関心をもっていることになる。なかでも、女性の関心が高まっていることがうかがえる。
ただ、2018年に「金・貴金属の上場投資信託」を保有する女性は、前年から1ポイント減って21%となった。
また、投資を始めるきっかけは、「メディアなどで投資の情報に接することが多くて」が34%で最も多く、次いで「銀行の金利に不満を感じて」(23%)や「世の中の景気や相場の変動によって」(19%)と続き、昨年と同様の結果となった。
年代別でみると、20代は「身近な人(家族、友人、同僚など)に勧められて」(16%)と「身近な人(家族、友人、同僚など)が投資しているのをみて」(16%)が突出。若い世代が貴金属投資に関心をもつには、身近な人の影響がかなり大きいようだ。
30代では、「預貯金が増えて分散させたいと考えて」(20%)や「病気や老後の生活に不安を感じて」(17%)、「収入が増えて日々の資金に余裕ができて」(16%)が目立つ。収入に余裕ができて預貯金が増えてきたものの、病気や老後の生活に不安を抱えている様子がうかがえる。