ドル円相場は111円台近辺で、膠着状態が続く。この1年、トランプ米大統領の一挙手一投足に注目が集まったが、ドル円相場はただただ振り回されただけ。「1万円ではじめる為替バトル FX大学対抗戦」の最終週も、それを象徴するかのような相場だった。
2018年8月27日に1ドル111円台前半ではじまると、北朝鮮の非核化協議の停滞を理由にトランプ大統領が国務長官の訪朝見送りを指示したことなどを受けて111円を割り込んだ。ところが、北米自由貿易協定再交渉で米国が対メキシコ、対カナダとの協議に前向きな姿勢を示すことが報じられると、すぐさま111円台前半に戻す。
行ったり来たりを繰り返すドル円相場は、31日にはトランプ米大統領が世界貿易機関(WTO)からの脱退を警告。警戒感が高まり、円買いが優勢となって1ドル110円69銭の安値を動いたものの、その後に対ユーロでドル買いが強まる流れとなり、ドル円相場は111円近辺まで反発して111円近辺で推移する展開に。早稲田大の惟光は「強い上昇トレンド」を待って、じっとガマンが続く。慶応大の石油王は小刻みな値動きに取引を見送らざるを得なかった。明治大のRWは取引を見送った。
レンジ相場抜けず、じっとガマン(早稲田)
8月31日(金)
前週は評価損が回復したことで、ひと息つき、安心することができた。あのときにポジションを決済しなくて本当によかった。一時的な下げに困惑せず、ガマンすることも大切なのである。
今週に入ってかもドル円は上昇傾向で、それに伴いさらに評価損は回復していった。8月1日から20日にかけて、ジリジリとドル円相場は下落し続け、売りのトレンドが小さく弱くも形成され続けてきたが、前週と今週のロウソク足の形を見ると、そのトレンドは終わったものと考えられる。
その後、26日(水)には大きな陽線(終値が始値より高かったことを示す)を付けており、強いドル買い円売りの動きが見られた。この大陽線は高値が111.820円であった。惜しくも112円台までは届かなかったようだ。この価格帯で上ヒゲが止まったことから、このラインがレジスタンスライン(上値抵抗線=天井圏で上昇する値段の抵抗となっている価格帯のこと)として機能してきそうだ。このラインを超えることができれば、大きな大陽線が伴う上昇トレンドへと入ってゆくはず。次に目指してゆくのは7月18日と19日に付けた高値の113円台である。
最近は一定の価格帯の中を行ったり来たりしているため、そのレンジ相場を抜けるまでは強い上昇トレンドは生まれないであろう。それまでは少し時間がかかりそうだ。それまではポジションを保有したまま待機しなくてはならないだろう。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
2018年8月31日現在 9206円