その60 食事中のスマホ 「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   街中の食堂のような店に入って夕食を一人で済ます。僕は最近、都合もあってそんな日が多い。

   同じように一人きりで夕食の人たちが結構いる。それはそれでいいのだけど、7~8割方の客は食事をしながらスマホをいじっている。いや、スマホをいじりながら、ついでに食事をしているといった感じさえする。

  • スマホを見ながらの食事。味はわかるの?
    スマホを見ながらの食事。味はわかるの?
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スマホをいじりながらの食事はみっともない!

   若い女の子と男の子のカップルなのに食事中、それぞれがスマホをいじっている。会話がほとんどない。一緒にいて、何が楽しいの? そんな連中もよく見かける。

   「こんなものいらない!?」のその25で、「電車内のスマホ利用」を取り上げた。「周りにはなんの迷惑もかけていない。でも、この光景はどこか美しくない。異様でさえある」というのが、その理由だった。

   食事中のスマホも同じである。周りになんの迷惑もかけていないが、やはり美しくない。僕には、異様でさえある。

   テレビを見ながらの食事は、是か非かといった議論もある。確かに、これも美しくはない。でも、テレビの場合はちらちらと画面に目をやる程度で、スマホほどには画面に見入っているわけではないだろう。

   何人かでテレビを見ていれば、話のタネにもなる。まあ、目くじらを立てるほどではない。

   僕は食事の際の礼儀作法にうるさいほうではない。むしろ、結構いい加減である。たとえば、食事中、右手に持った箸で皿からおかずを取り、口に運ぶ際、反対側の左手を軽くその皿に添えたり、あるいは、皿を手で持ち上げたりといった上品なことはしていない。家族から「みっともない」と、しょっちゅう注意されている。

   そのような僕から見ても、スマホをいじりながらの食事はみっともない。美しくない。なぜ、そうなのか?

 
岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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