「マテリアル・ガール」ことマドンナが、2018年8月にとうとう還暦を迎えました!
1984年に「ライク・ア・バージン」の大ヒットで世界中に衝撃を与えたマドンナ。60歳になっても第一線で活躍し続けていることを、いったい誰が予想できたでしょうか?
デビュー当時から過激なファッションやパフォーマンスが話題でしたが、還暦になった今も「お騒がせぶり」は健在な様子。つい先日も、故アレサ・フランクリンへの追悼スピーチがインターネット上で「炎上」? するというハプニングに見舞われました。
潔く生きるマドンナの60歳の一言
1958年に米国中西部のミシガン州で、8人きょうだいの3番目として生まれたマドンナが、還暦を迎えました。
Celebrated pop star, actress, director and writer Madonna celebrates her 60th birthday
(著名なポップスターで、女優や映画監督、作家でもあるマドンナが、60回目の誕生日を迎えた)
celebrate:祝う、褒めたたえる(動詞)
celebrated:名高い、有名な、著名な(形容詞)
60歳になっても歌手として第一線で活躍していることも驚きですが、映画や舞台への出演、さらには映画制作や児童書の執筆と、多彩なキャリアを重ねてきたことに改めて感動してしまいます。
しかも、プライベートでは6人の子供の母親で、現在は27歳年下のイケメンモデルと交際中と、とにかくスーパーカッコイイ! マドンナ。
自身の60回目の誕生日に、SNSにこんなメッセージを投稿しました。
Finally and at last it's my Birthday!
I have survived!Life is Beautiful!
(ついに、やっと、誕生日だ! 私は生き残った! 人生はすばらしい!)
若いころから、世間に何を言われようが自分のやりたいことを貫いて、そして60歳になって「I have survived!」(私は生き残った!)と潔く誇れる人生。う~ん、カッコよすぎです!
じつは、私はマドンナよりもシンディ-・ローパー派だったのですが、還暦を迎えた元祖「お騒がせ女王」の魅力に、遅ればせながらノックアウトされてしまいました。
マドンナと故アレサ・フランクリン、意外な関係?
元祖「お騒がせ女王」は、還暦を迎えても世間が放っておいてくれません。
先日、米国で開催されたビデオミュージック授賞式にプレゼンターとして出席したマドンナのスピーチが、世間を「騒がせて」いるのです。故アレサ・フランクリンへの追悼スピーチが、「追悼になっていない!」と多くの批判を集めることとなってしまいました。
マドンナはスピーチの中で、アレサ・フランクリンがいかにマドンナのキャリアに影響を与えたかを語りました。
デビュー前に受けたオーディションで、アレサ・フランクリンの歌を歌ったことが彼女の人生を変えたことを紹介。それまでプロのダンサーを目指していたマドンナが、歌手として生きる道をつかむきっかけになったと語ったのです。
She led me to where I am today.
I want to thank you Aretha for empowering all of us.
(彼女が、私を今いる場所に導いてくれた。私は、アレサが私たち全員に力を与えてくれたことに感謝をします)
empower:(動詞)活力を与える、エンパワー
アレサがいなければ、今の自分はない。アレサのおかげで、無一文だった無名の自分にスターへの道が開けたと、人生の道筋を変えてくれたアレサへの感謝のことばでスピーチを締めくくりました。
ところがこのスピーチ、想定外の「騒ぎ」を引き起こしてしまいました。5分間のうち、ほとんどがマドンナ自身のキャリアについて語っていて、「アレサへの追悼のことばが足りない」と、ネット上に非難の声があふれてしまったのです。
インスタ炎上!? 「そもそも追悼メッセージではない」
これに対してマドンナが、「そもそも追悼メッセージではない。アレサに関する逸話を紹介してくれと頼まれただけだ」と、インスタグラムで反論。この投稿が世界中のメディアに紹介されたことから、さらなる「騒ぎ」に発展しそうな勢いです。
さすが、元祖「お騒がせ女王」。還暦を迎えても、世間の注目度の高さは相変わらずのようです。
では、ここで、「今週のニュースな英語」です。
今回は「She led me to where I am today.」(彼女が、私を今いる場所に導いてくれた)という表現に注目しました。
「彼女」を「あなた」に入れ替えるだけで、「あなたのおかげで今の私がある」という感謝のことばになります。
You led me to where I am today.
(あなたのおかげで今の私がある)
秋の人事異動の季節に、お世話になった上司に英語で感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか? 学生時代にお世話になった恩師にも使えそうですね。
じつは、先日観た映画「ミッション・インポッシブル6」の中で、一番印象に残った台詞が「where I am」を使った表現でした。トム・クルーズが演じる主人公に、久しぶりに再会した妻が「人生に満足している」と伝えることばです。
I am where I should be(私は自分がいるべきところにいるの)
世間の非難にも動じずに潔く生きるマドンナ。60歳になった時に「Life is Beautiful」(人生はすばらしい)と誇れる生き方、見習いたいですね。(井津川倫子)