社員に副業を認める会社が増えている。政府も「働き方改革」の一環として、これを後押し。なかでも、IT(情報技術)に関連する副業が注目されている。パソコン1台、自宅で空いている時間に、手軽にできるということらしい。
JAPROの認定講師でシステムエンジニア、プロイノベーション社長の久原健司さんに、「ITでできる副業」について、教えてもらった。
ITの仕事は200種類以上のカテゴリー
ITに関連する副業って、どんなものがあるのか、教えてほしいじぇい。
日本では現在、ランサーズやクラウドワークスといった、クラウドソーシングサービスが有名です。クラウドソーシングサービスとは、仕事をしてほしい人(依頼者、クライアント)と仕事をしたい人(受注者、ワーカー、メンバー)を、インターネット上でマッチングしてくれるサービスで、在宅での仕事が可能となっています。
なかには、「ホームページ制作」「アプリ制作」「記事作成」「ロゴ作成」「ウェブシステム」「データ収集」の仕事が多く存在しますが、仕事のカテゴリーは200種類以上あり、あらゆる仕事が存在します。特にIT関連の仕事は多岐にわたるので、副業時に、真っ先に思い当たるサイトだと思います。
IT関連の副業で、初心者でもできる仕事を教えてほしいじぇい。
初心者ということであれば、やはり「データ収集、入力作業、リスト作成」といった仕事になりますね。
googleの検索ボックスに、検索キーワードを入れて検索することは、パソコンやスマートフォンを持っている人であれば、ほとんどの人ができるでしょうし、会社員であれば、エクセルを使うことも容易ではないかと思います。その他にも、テープや動画の文字起こしやアンケートに答えるだけのような仕事も、キーボードさえ使えればできますので、初心者でもできる仕事だと思います。
「データ収集」1か月5万~10万円!
収入はどれくらいもらえるか、教えてほしいじぇい。
「データ収集」「文字起こし」といいった仕事はやはり、1件につき数十円や数百円程度と、とても安いですが、こなせばこなすほどお金になるので、黙々と作業できる方であれば、1か月で5万~10万円を稼ぐこともできるかもしれません。
もちろん、少しだけでも専門性の高い仕事ができるようであれば、収入はアップします。たとえば、パワーポイントを使ってプレゼンテーションの資料を作成する仕事であれば、1件で1万円〜5万円程度。ホームページやWEBサイトなどの記事のライティングであれば、安いものは1記事300円というものもありますが、高いものだと5万円といったものも見受けられます。
もっと稼ぎたいということですと、さすがに初心者では難しいと思いますが、紹介しておきます。
イラストレーターやフォトショップなどを使ってのロゴ作成やポスターやチラシのデザイン制作の仕事であれば、安くても1万円以上はもらえますし、高いものだと10万円を超えるものもあります。
また、WEBサイトやECサイトのデザインや制作の仕事となれば、5万円を超える仕事も多く、高いものでは20万円、30万円というものもあります。
さらに、システム開発やプログラミングとなると、数百万円という仕事も出てきます。
1978年生まれ。
2001年東海大学工学部通信工学科卒業後、ITの人材派遣会社に入社。大手コンビニエンスストアのPOSシステムの保守運用業務を担当。その後、2003年にソフトウェア開発の会社でシステムエンジニアとして大手通信会社のWebアプリケーションシステム開発など多くの開発業務に携わったが、小さい頃から独立したい気持ちが強く、3年後の2006年に独立を決意。2007年(29歳)に(株)プロイノベーションを設立し、当時としては珍しいオブジェクト指向によるモデリング開発でのサービス提供を始める。
現在は、代表取締役を務める傍、JAPROの認定講師の資格を取得し、さまざまなIT企業を中心に研修なども行っている。