「無料」にツラれて泥沼化
【事例5】SNSでFXの情報商材を知り、セミナーに出かけて契約したが、無価値な内容だった。
SNSで、毎月高額な利益を得られるFX(外国為替証拠金取引)の情報商材の宣伝をしていた。月利50%で毎月20~30万円稼ぐ動画広告もあった。無料セミナーに出かけると、誰でも簡単に稼げると強調され、「今日なら100万円が約40万円」と言われ、コンサルティング委託契約書を交わした。
情報商材をダウンロードし、助言を受けながら行ったが、結果が出なかった。すると、「月利100%の特進コースがある」と勧められ、さらに110万円を支払った。SNSで教材が配信され、動画で受講するシステムだが、内容は極めて一般的なもので、価値があるのか心配だ。(30歳代男性・大阪府)
こうした相談について、国民生活センターでは次のように注意を呼びかけている。
「情報商材は、契約前に中身を確かめることができないのが特徴です。高いカネを支払って購入してみたら、広告や説明と違ったというトラブルが絶えません。儲け話につられて内容がわからないまま契約をしたり、話を聞くだけのつもりが断りきれずに契約をしたりするケースが多いので、少しでも怪しいと思ったらきっぱり断りましょう」
また、最近多いのは、初めから高額の契約を勧誘するのではなく、無料や1万円程度の安い情報商材を販売してから、次第に高額な契約を勧めて泥沼にはめていく手口だ。安い商材では稼ぐ方法を明示しないため、一度契約すると、元を取ろうとして、もっと高い商材が欲しくなる仕掛けだ。
「その際、事業者は『100%元が取れる』『返金保証がある』『儲かるまで徹底的にサポートする』などと甘い説明をしますが、安易に信用しないように」とアドバイスしている。