喫茶店やコーヒーショップの売り上げが好調だ。帝国データバンクの「喫茶店・カフェ経営業者1180社(法人、個人営業)の経営実態調査」によると、2017年の売上高合計は前年比4.6%増の6415億3200万円だった。2018年8月2日の発表。
個人事業者を中心とした小規模業者の売り上げが伸び悩むなか、大手企業は店舗数の増加や、既存店の売り上げ増などがみられ、2016年以降、6000億円超えの水準を維持している。
売上高1位の「スタバ」、全体の4分の1占める
売上高を規模別でみると、「1億円未満」が832社(構成比で70.5%)で最多。一方、100億円以上は10社(0.8%)で、この10社が売上高の合計が全体の66.3%を占めている。
また、地域別でみると、都道府県別でトップの「東京」の204社がけん引。「関東」の313社が最多となった。
2017年の売上高の1位はスターバックスコーヒージャパンで、1709億円(前年比6.4%増)と圧倒的な存在感を誇る。1180社の売上高合計の、じつに4分の1を占めた。
2018年6月末時点の店舗数は1363店舗(うちライセンス102店舗)。コンビニ向けチルドカップのカフェラテやエスプレッソなどをリニューアル、「ミルクカスタードプリン」や「チョコレートプリン」など期間限定商品が予想を上回る人気で、既存店の客単価や来店客数が増えたほか、新規出店数の増加も寄与した。
2位はドトールコーヒーで、725億円(前年比1.8%増)。「ドトールコーヒーショップ」(1122店舗、うちFC店933店舗)、「エクセルシオールカフェ」(123店舗、うちFC店26店舗、いずれも18年5月末時点)などを運営する。3位はタリーズコーヒージャパンで、302億円(同9.1%増)。
一方、上位10社の増収率をみると、トップはコメダの10.7%増(売上高は243億円)で、FC出店の加速が寄与した。タリーズコーヒーは2番目、スターバックスは3番目の伸び。4位は「PRONTO」を運営するプロントコーポレーションの6.0%増(売上高は146億円)、5位がポッカクリエイトの4.2%増(86億円)だった。
なお、調査は2013~17年の売上高が判明し、喫茶店経営を主な事業としている1180社(法人、個人営業)を抽出。インターネットや漫画喫茶、メイド喫茶、ネコカフェなどは対象から除外した。前回の2014年に続く2回目。