ドル円相場は、日本銀行の金融政策決定会合(7月30~31日)や米連邦公開市場委員会(FOMC、7月31日~8月1日)を控えて積極的な取引が手控えられて、110円台後半から111円台後半のレンジ相場が続いた。
31 日は、日銀が政策決定会合で「強力な金融緩和の継続のための枠組みを強化する」ことに伴い、低金利を維持するフォワードガイダンスの文言を盛り込んだ。発表後のドル円相場は乱高下しながら、一時110円75銭を付けたが、その後は111 円台半ばまで反発した。
一方、FOMCが予想どおり、政策金利を据え置いたこともあり、8月1日は高値となる112円15銭を付けたが、トランプ米大統領が2000億ドル相当の中国製品に対する追加関税について、税率を当初の10%から25%へ引き上げることを検討との報道を受けて111 円台半ばまで反落した。早稲田の惟光は、ここは「待つのも相場」と、じっくり構える。慶応大の石油王も様子見。明治大のRWは今週も取引を見送った。
評価損を抱えてのポジション保有は苦しいもの(早稲田)
8月3日(金)
7月31日に、5月29日、6月26日の安値を結んでできるサポートライン(支持線。為替レートが過去に何度か、その水準で下げ止まった価格帯を示す)に支えられるようにして強いドル買い円売りが進んだ。
このように、サポートライン付近を上下動する動きがここ1、2週間続いている。やはりこのサポートラインは市場参加者たちに注目されているのは確か。一時的に112円弱まで回復したあと、8月1日から2日にかけて、緩やかなドル売り円買いが進行し、サポートライン付近まで戻ってきた。
サポートラインの傾きにそって、最近のレートはジリジリと「買い優勢」へと推移している。今日の終値は111.225円と、先週の連日の終値から考えればかなり状況は好転した。サポートラインにそって、さらに価格が上昇するのが待ち遠しい。
これを受けて、買いポジションの評価損益も先週と比べて好ましいものとなった。先週の記事では評価損益がマイナスになってしまい「苦しい」と記したが、今週の相場によってかなり回復し、気持ちが軽くなった。評価損を抱えながらポジションを持ち続けるのは苦しいものだ。
「待つのも相場」という格言がある。本来ならば大方、買うのにちょうどよい押し目まで待て、高値掴みをしてはならない。という意味だろう。しかし、今回のように評価損が出て苦しいが、回復する見込みがあるので踏ん張れ、という場合にも言えそうだ。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
8月3日現在 9206円