どの企業や団体が、女性の活躍を熱心に支援しているか――。東洋大学が独自の指標を使った評価方法によるランキング調査の結果を、2018年8月2日に発表した。
1位は建設業の東建コーポレーション、2位は銀座アスター食品、3位はローソンとなった。4位がイオンファンタジー(児童向け遊戯施設)、5位にインビッグ(ディスカウントストア)と、イオングループが名を連ねた。
1位東建、2位銀座アスター、3位ローソン......
調査は、東洋大学人間価値研究会ダイバーシティ研究グループが実施した。2017年に、女性の活躍度を客観的に評価する独自の指標と数式を開発。調査対象は厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」に登録された法人を使った。女性の活躍の評価では、応募方式やアンケート方式が多いが、企業自らの「売り込み」を排除するため、公表データに対象を限ったのがみそだ。
このうち、従業員が1000人を超え、女性労働者が80%以下の1078社を選出。これは電話交換業やコールセンターなどのように、女性従業員がほぼ100%を占める企業・団体では、男性従業員と比較することができないため、女性の活躍推進の度合いを客観的に評価するのが難しいからだ。
そして、公表データの中から次の項目を抽出して数値化、計算式(数式の図表参照)に当てはめて、総合ポイントと偏差値で評価した。
(1)女性の平均勤続年数
(2)男性の平均勤続年数
(3)管理職に占める女性の割合
(4)役員に占める女性の割合
(5)労働者に占める女性の割合
(6)男性の育児休業取得率
(7)女性の育児休業取得率
この結果、トップ5以下の順位は、6位セブン&アイ・フードシステムズ、7位鉄道建設・運輸施設整備支援機構、8位テクノ・サービス、9位が東京ガス、10位がパソナテックとなった。
2017年から始めた調査で、トップだったローソンは3位に転落したものの、2017年・2018年の2年分のトータルではトップを維持している。また、今年トップの東建コーポレーションは、男性の育児休業率が非常に高くなり、昨年の726位から一気に躍進した。