やってみる「民泊」副業のときの注意点(その1)民泊新法を解説

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ホームステイと、なにが違うの?

   でも、一般家庭に旅行者などを泊めるのって、ホームステイもあるじぇい。ホームステイと民泊とは、なにが違うきゃすう?

   民泊とは、法令上の明確な定義はありませんが、一般に住宅(戸建て住宅やマンションなどの共同住宅)の全部または一部を活用して、旅行者などに宿泊サービスを提供することを指すとされます。

   民泊新法を制定した目的は、国内外からの旅行客の宿泊に対する需要に的確に対応して、その来訪や滞在を促進して、国民生活の安定・向上と経済発展に寄与すること(民泊新法1条)にあります。つまり、旅行客などを宿泊させる対価として「宿泊料」を得ることが事業となっています。

   一方、ホームステイは、通常は留学生などがその国の一般家庭と寄宿して生活体験をすることが目的です。留学生などが滞在している期間は、「通常の生活を行う場所が移る」ことになりますので、留学生などを寄宿させる一般家庭が金銭を受け取る場合、その金銭は住居を通常の生活を行う場所として利用させる対価といえ、その法的性質は賃貸借契約における「賃料」と考えられているのです。

   そうすると、1泊ではホームステイにはならないんきゃすね

   そうですね。1泊だけでは、通常は生活体験することが目的といえないですし、生活の本拠が移っているともいえないので、ホームステイにならないといえます。

刈谷 龍太(かりや・りょうた)
弁護士
中央大法科大学院修了。弁護士登録後、都内で研鑽を積み2014年に新宿で、弁護士法人グラディアトル法律事務所(https://www.gladiator.jp/)を創立。代表弁護士として、日々の業務に勤しむほか、メディア出演やコラムを執筆。男女トラブル、労働事件、ネットトラブルなどの依頼のほか、企業法務でも活躍。アクティブな性格で事務所を引っ張り、依頼者や事件に合わせた解決や、提案力を発揮する。千葉県生まれ、35歳。
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