「サムライブルー」の未来を予言!? 覚えておきたい英語フレーズ(井津川倫子)

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   関東甲信越地方が、観測史上初めて6月に梅雨明けをしてから、ほぼひと月。この間、「サムライブルー」日本代表が活躍したサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会から、タイ洞窟に閉じ込められたサッカー少年たちの奇跡の救出劇まで、さまざまなニュースに世界中が釘付けになりました。

   今回は、そんなニュースの中から選んだ、「心に刺さった英語のことば(7月編)」をご紹介します。キーワードは「a bright future 」(輝かしい未来)です!

  • 未来をつかめ!
    未来をつかめ!
  • 未来をつかめ!

日本代表の活躍に、英BBCが贈った言葉

   まずは、サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の報道で、心に刺さった英語から。

   大会前の予想を裏切る(?)活躍で、 2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出を決めた日本代表。2-0でリードしながらも強敵ベルギーに逆転負けをした試合では、海外のサッカーファンからも高い評価が寄せられました。

   いつもは辛口コメントが目立つ英国のサッカーファンも、この日ばかりは熱いエールを。なかでも私の心に刺さったのは、英国BBC解説者が試合終了直後に発したこのひと言でした。

   I'm sure the future is bright for Japan football team.

   (日本のサッカーチームの未来は明るいと確信するよ!)

   ・be sure ~:~と確信する

   ・bright:輝かしい、明るい

   ・futhre:未来

   「bright future」(輝かしい未来)を使った表現は、ビジネスの場面でもよく使います。「ahead」(これから先に、前に)と組み合わせて使うと、輝かしい未来が待ち構えているようで、ワクワクした気分になります。

   特に、次の2つのフレーズは汎用性があっていろんな場面で使えます。ぜひ覚えて下さい!

   The bright future is ahead of us.

   (我々の未来は明るい)

   You have a bright future ahead of you.

   (君には、輝かしい未来が待っている)

   目の肥えたプロに「未来が明るい」とお墨付きをいただいた「サムライブルー」の選手たちは、すでに次の戦いに向けてそれぞれの道を歩んでいます。4年後が楽しみですね。

「声を上げ続けよう」に英語でふれよう!

   2018年7月、バラク・オバマ前米大統領が南アフリカ・ヨハネスブルクで行った、ネルソン・マンデラ元大統領の生誕100年を記念する講演には、約1万5000人の聴衆が詰めかけました。退任以来、最も注目が集まったオバマ氏の演説は、直ちに数か国語に訳されて、世界中の人々に届けられました。

   オバマ氏は、「事実」を軽視して「うそ」が堂々とはびこる政治を強く批判する一方で、若い世代に「声を上げ続けよう。世界を変えるチャンスはある!」と熱く訴えました。

   Keep believing. Keep marching. Keep building. Keep raising your voice. Every generation has the opportunity to remake the world.

   (信じ続けよう、進み続けよう。築き続けよう、声を上げ続けよう。どんな世代にも、世界を変えるチャンスはある)

   ・raise one's voice:~の声を上げる

   Mandela said young people are capable when aroused of bringing down the towers of oppression and raising the banners of freedom.

   (マンデラは「若者は奮起した時こそ、抑圧の塔をたたき壊して自由の旗を掲げることができる」と言った)

   ・arouse:奮起する、立ち上がる

   ・oppression:抑圧

   Now is a good time to be aroused.

   (今こそ、奮起の時だ)

   こういった名演説ほど、日本語訳ではなくオリジナルのことば(英語)にふれることをオススメします。息づかいや熱い思いが、ダイナミックに伝わってくるからです。

   ちなみに、マンデラ氏もオバマ氏も、それぞれの国で大統領にまで上り詰めた、初めての黒人でした。

「13人か...... すばらしい!」

   最後は、世界が注目したタイ洞窟の劇的な救出のニュースから。タイ北部チェンライの洞窟に少年サッカーチームが閉じ込められた事故では、閉じ込められてから約20日後にコーチを含む全員が奇跡的に救出されました。

   様々なドラマが生まれたなかで、ハイライトはやはり「発見の瞬間」でしょう。救出にかけつけた英国人ダイバーが、洞窟の奥に寄り添うように座り込んでいた少年たちを発見した時の第一声です。

   How many of you? Thirteen?

   (何人いる? 13人いるかい?)

   「13人だ」と少年のことばを耳にして、思わず安堵のことばがこぼれます。

   Thirteen...... Brilliant

   (13人か...... すばらしい)

   報道によると、第一発見者の英国人ダイバーは、空腹のため身動きをしない少年たちが、生きているのか死んでいるのかをわからずに声をかけたとのこと。「最悪の事態」も想定していただけに、全員が無事とわかって「13人か...... すばらしい」ととっさに声に出たのでしょう。

   今回、私が一番心に刺さったのは、この「Thirteen...... Brilliant」でした。「ことばにならないことば」という感が伝わってきます。

   ちなみに少年たちは、いきなり水面に顔を出したダイバーが、タイ語ではなく英語を発したことに驚いたそうです。運良く少年の一人が英語を話せたので、ダイバーたちとコミュニケーションができたとか。英語って大事ですね。

   脅威の忍耐力とチームワークで困難を乗り越えたタイの少年たち。君たちにはきっと、世界中からこのことばが贈られていることでしょう。

   You have a bright future ahead of you.

   (君たちには、輝かしい未来が待っている!)

   

(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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