仕事の話はオフィスでする
これは私を含めた仲間のお話しですが、働く女性で同じような経験をした方は多いと思います。
取引先の男性から食事に誘われ、むげに断れば仕事に差し障ると思いお付き合いしたら、その後しつこく付きまとわれた。契約解除をチラつかされた。相手が社内の人であれば、断ることで業務上の不利益を被るかもしれないと思い我慢した、という話はよく聞きますよね。
女性がこれらの行為をセクハラと訴えれば事実として認定されることは当然あります。訴えられた男性にしてみれば「お礼のメールに『またご一緒しましょう』『楽しかったです』と書いてあったから彼女も自分に好意をもっていた」と言いたいところでしょう。
しかし、公には「いやいや、それは仕事上あなたのほうが優位な立場にあれば、それくらいのリップサービスはするでしょ。仕事メールで勘違いしちゃダメですよ」となるわけです。
セクハラと言われないために男性は、(1)デート(下心)目的で食事に誘わない。(2)食事の必要性がある場合は複数名で行く。(3)お礼メールはビジネスライクにする。複数名参加の場合は同席者をCCに入れる。(4)個人用の連絡先を聞かない――を心がけましょう。ちなみに、「スマートな社長」たちは、(1)~(4)はもちろん厳守で、とてもいいお付き合いをされています。
また女性も相手が勘違いしないよう、(1)仕事の話は原則オフィスでする。(2)過度なリップサービスはしない。(3)仕事上の見込みがないと思った時は、深追いせずに潔く退くことも大事です。
最近は女性の経営者や管理職などもが増えています。年下の男性に対して「かわいい」「母性本能をくすぐるよね」などの子ども扱いした発言はセクハラと捉えられることもあります。また、男性の前で女性特有の生理的な話をすると、男性はどう反応してよいか困ります。
男性に対するセクハラも、世間で認知されつつありますが、男性自ら「セクハラ」を名乗り出ることは少ないのが現状です。立場が違えば、男女が逆転しても同じように接したり、ふるまったりする必要がありますから、注意しましょう。(篠原あかね)