2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと2年を切り、いよいよムードを盛り上げようというときなのに、なんとも冷ややかな調査結果がまとまった。自国開催にもかかわらず、競技を「会場で観戦したい」人の割合は23.9%、首都圏でも33.9%にとどまった。
インテージリサーチ(東京都東久留米市)の「東京オリンピック・パラリンピックに関する意識調査」でわかった。2018年7月25日の発表。「テレビで観戦したい」が最も多く、73.2%にのぼった。
「会場で観戦」北海道や近畿以西で20%下回る
調査では、「東京五輪・パラリンピックの観戦方法に関する意向」を聞いたところ、「会場で観戦したい」と回答した人の割合が23.9%にとどまりまった。
地域別にみると、首都圏では33.9%の人が「会場で観戦したい」と答えたものの、北海道や近畿以西では20%を下回っており、現時点では観戦のために首都圏まで足を運ぶ意向のある人は少ないようだ=別図参照。
最も多かったのは「テレビで観戦したい」の73.2%。さらに、40歳代以下の男性を中心に、「ネット配信で観戦したい」(全体で9.5%)、「パブリックビューイングで観戦したい」(同3.0%)といった新しいスタイルへの関心も高い。
一方、「東京五輪・パラリンピックの開催を通じて期待する変化」について聞いたところ、「選手の活躍や頑張る姿を見て感動できる」との回答が35.5%となり、最多となった。特に50歳代以上の女性で多かった。
次いで、「国内の消費が活性化する」(33.1%)、「日本を訪れる外国の人が増える」(29.6%)となり、特に30歳代以下の若者の割合が高かった。全体的には、シニア層ではとりわけ「感動」への期待が高く、若者層では「訪日外国人の増加」や「映像技術の進歩」など、経済や社会への波及効果に関心があるとみられる。