大切な遺品は業者に任せる前に、自分で分けておこう
【事例3】作業時に予定外の料金を請求され、見積金額の2倍以上に。
実家で一人暮らしの母が亡くなり、インターネットで検索した事業者に見積もりに来てもらった。見積金額は14万円で、その中でトラック1台分の廃棄物処理費が4万円ということだった。安いのでこの事業者に決めて作業に立ち会った。事業者はトラック1台分の荷物を積み込むと、「4万円を先払いしてもらわないと廃棄物処理ができない」と言うので4万円を支払った。
その後も荷物処理のため何度も往復し、そのつど4万円を支払った。結局、合計32万円で見積額の2倍以上に。廃棄する荷物が多くなると、追加費用が発生するという説明は受けていない。(滋賀県・60歳代女性)
作業当日に突然、トラックの追加が必要になったなどと、追加料金を請求されることがよくある。契約の際には、追加料金が発生する場合があるかどうか、また、どういう場合にいくら発生するか、必ず確認しておこう。
【事例4】残してほしいと頼んだ物を処分された。
一緒に住んでいた母が亡くなり、インターネットで探した事業者3社から見積もりをとった。一番安い事業者に依頼、作業員が3人に来た。その場で自分が不要か必要か判断して作業員に指示を出し、遺品を運び出してもらったが、後日ラジカセ、DVDプレーヤー、ゲーム機などがないことが分かった。これらは自分の物で、処分しないように指示したのに作業員が誤って運び出した。作業も遺品を乱暴に扱うなど雑であった。何とか取り戻したい。(愛知県・50歳代男性)
大切な遺品を誤って処分されるケースがよくある。また、部屋や残しておく遺品を損壊されるなど、作業員の不手際に関する相談も多い。
大切な遺品を紛失、破損されないよう、残しておきたい遺品は作業が行なわれる部屋から、事前に運び出しておく。自分で運び出すのが難しい場合は、残す遺品と処分する物を分け、作業員に分かるよう印をつけておく。