天下りトップの発言に「へへえぇぇ」 不祥事「体質」の解消に必要なこととは?(大関暁夫)

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「タテ」と「ヨコ」のコミュニケーション

   一方、組織内におけるコミュニケーションは、その種類の違いによって強制力に差があります。すなわち組織コミュニケーションにはタテの関係とヨコの関係、すなわち上司と部下の関係と、職位に上下に違いはあっても直接指示命令のやりとりをする間柄ではない同僚の関係があり、それぞれのコミュニケーションが持つ強制力は当然異なります。

   ヨコの関係におけるコミュニケーションでは、何か依頼事項を受けた場合には、「この依頼を自分がなぜ受けるのか」「この依頼内容に正当性はあるのか」などを考えたうえで、依頼を受けるか否かを判断し、受けるあるいは断るの判断を返すことになります。

   一方、タテの関係におけるコミュニケーションでは、上からの依頼事項に関してはほぼ無条件に受け入れるのが常であり、それが「命令」という呼び名になるわけです。

   「命令」は組織統制上従うことが大原則であり、上司の立場が強ければ強いほど、その効力は増して逆らうことが難しくなります。結果として、前述のような発言力の強い上司から間違った「命令」が出された場合にもその「命令」にも従わざるを得ず、この間違った「命令」に基づく不祥事が後を絶たない、ということになるのです。では、どうしたらそれを防止することができるのでしょう。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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