その56 夫人同伴外交 「こんなものいらない!?」(岩城元)

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昭恵夫人は「トラの威を借るキツネ」のよう

   ここまでは「夫人同伴外交」と書いてきたが、正しくは「伴侶同伴外交」かもしれない。欧米の女性の首脳は夫とともに外交の場に現れるようだ。かつては英国のサッチャー首相、最近ではドイツのメルケル首相なんかは、サミット(主要国首脳会議)に夫を連れて来ていた。この場合は「夫」が「妻」の従属物みたいである。

   ここまでは安倍首相をやり玉に挙げてきたが、夫人同伴外交は何も彼が始めたわけではない。古くは1961年に池田勇人首相が夫人を伴って訪米しているし、夫人が表に出たがらなかった田中角栄首相は娘さんを同伴していた。

   だが、安倍首相の場合、「弊害」も目立つのではないか。つまり、夫人同伴外交を続けていると、昭恵夫人は「トラの威を借るキツネ」のように、自分が偉いと思い込み、森友学園の「名誉校長」になったりしてしまう。そして、これが不祥事に発展していく。

   首相も夫人も「公私」のけじめをはっきりとさせてほしい。「おてて繋いで」も、私的な場合に限ってもらいたいのである。

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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