老後生活の資金源に、「働いて稼いでいる収入」と回答した人が47.5%にのぼり、「公的年金」と答えた人(47.0%)を上回ったことが、インテージリサーチ(東京都東久留米市)の「老後の生活資金に関する意識調査」でわかった。2018年7月17日の発表。
次いで、「60歳までの貯金」の37.4%となっている。また、10~20歳代ではこの「貯金」が最も多い回答で、過半数となった。
生活資金の想定、60歳代は「稼いでいる収入」、70歳代は「公的年金」
「2016年簡易生命表」(厚生労働省)によると、65歳からの余命(平均)は、男性が19.55年、女性は24.38年。平均寿命が延びたことで、定年退職後の生活期間も長くなっており、それに伴い、公的年金だけで老後の生活費を賄うことは、難しくなる傾向にある。
調査では、「あなたご自身、60歳~70歳くらいまでの間の生活資金は何になると思いますか(現在60歳以上の人は、どのような生活資金であるか、あったかの実態)」の問いに、 60歳代の生活資金については、47.5%の人が「働いて稼いでいる収入」と回答=別図参照。公的年金をあてにせず、自ら働いて生計を立てようとするようすがうかがえる。
性別・年代別にみると、「働いて稼いでいる収入」と答えた人は、40歳代男性で64.9%、50歳代男性で66.7%にのぼった。
一方、70歳代の生活資金では、「公的年金」が67.7%と最も高くなった。次いで「60歳までの間の貯金」の39.8%、「個人年金」の31.1%と続く。資金源の想定が「働くこと」から年金へと変化していることがわかる。
ただ、39歳以下の回答者をみると、「公的年金」が4~5割台にとどまっており、なかでも10~20歳代で「年金をあてにしない」傾向が強いことが明らかになった。