2018年上期(1~6月)に首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で売り出された新築マンションの平均価格が、前年同期と比べて1.3%高い5962万円だったことが、不動産経済研究所の調査でわかった。7月17日の発表。上半期としては1991年(6450万円)以来の高い水準となった。
その一方で、初月(売り出し月)契約率の平均は66.7%となり、前年同期(67.3%)と比べて0.6ポイント低下した。価格が高止まりしていることで、購入希望者が慎重になっているようすがうかがえる。
6年連続の上昇、背景に地価、人件費、建材費
首都圏マンションの平均価格は、2013年以降6年連続の上昇となった。1平方メートルあたりの価格は2.9%高い87.5万円だった。東京都心などで土地の値段が上がっているほか、人件費や建材コストが上昇していることが背景にある。
売り出された戸数は、前年同期(1万4730戸)と比べて5.3%増の1万5504戸で、2年連続の増加。東京都下で減少したものの、都区部で2.1%増、神奈川県で6.2%増。なかでも、埼玉県は17.0%増、千葉県で55.7%増と大きく伸びた。
駅前などの利便性の高いエリアでの大型物件が目立つ。
不動産経済研究所によると、下期(7~12月)は大型案件の新規発売で一段と増加幅が拡大。年間供給は3年連続の3万戸台(3万8000戸前後)を見込んでいる。