トランプ相場に翻弄 この差はなんだ! 下がるトルコリラVS踏ん張るメキシコペソ

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混沌とする中東情勢がトルコリラの下落誘う

   一方、トルコリラは暴落した。2018年5月23日早朝、トルコリラが対円で一時22円台後半に突入。過去最安値を記録した。その原因のひとつが、トルコの政治情勢が不安定なことだ。

   欧州とアジアを結ぶ要所にあり、どちらかといえば欧米重視の外交を展開してきたトルコだったが、トランプ米大統領が「エルサレム」をイスラエルの首都と認定したことやイラン核合意からの離脱を一方的に発表するなどで対立が激化。イスラム色の濃い、トルコのエルドアン大統領(64)が2017年12月、パレスチナの首都である「東エルサレム」にトルコ大使館の開設を表明するとともにパレスチナを「国家」とした。さらに、トルコはロシアやイランとの距離を縮めており、中東情勢の混迷に拍車をかけつつある。

   加えて、エルドアン大統領がトルコ中央銀行の利上げに横ヤリ。その独立性への懸念が高まったことも、投資家らの「トルコリラ売り、円買い」を加速させた。

   周知のとおり、トルコリラは高金利通貨だ。2013年には一時4.5%まで下がったが、17年以降は8%まで戻した。それが18年5月には16.5%に、さらに上昇した。

   他の高金利通貨であるNZドル(1.75%)や南アフリカランド(6.75%)、メキシコペソ(7.5%)と比べてもかなり高い(2018年6月29日現在)。トルコリラは、この金利差(日本円、0.1%)を利用するスワップポイント狙いで注目を集める通貨だが、ジワジワ値下がりが続いていた。

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