社長志向も、専門職志向も、過去最低レベル
やる気が薄れていることが表れているのが、「若いうちは進んで苦労すべきだと思うか」という質問に対する回答だ。「好んで苦労することはない」が、過去最高の34.1%を記録した。
逆にプライベートを優先する意識が強まっている。生活を仕事中心とするか、プライバシー優先とするかを聞くと、「両立」とする回答が最も多くて78.0%を占めたが、「プライバシー優先」が15.2%と「仕事中心」の6.7%を8.5ポイント上回っている。「プライバシー優先」の傾向は、近年では2013年ごろから見られ、年々強まっている。
入社した後に「何をしたいのか」「何になりたいのか」という意識も希薄のようだ。「社長」「重役」「部長」「専門職」など、どのポストまで昇進したいかを聞くと、「社長」を目標にする声が過去最低の10.3%にとどまり、「役職につきたくない」(12.7%)と「どうでもいい」(23.1%)を合わせ、全体の35.8%が役職にまったく関心を持っていなかった。
なかでも、昨年までずっと1位だった「専門職(スペシャリスト)」が、昨年より約4ポイント減って16.5%と、1位の「どうでもいい」を下回ったのは、かなり衝撃的な傾向だ。これは、仕事そのものを「どうでもいい」と思っているということだろうか――。
こんな新入社員、アナタはどう指導します?
なお、調査は2018年3~4月に日本生産性本部などが新社会人研修村に参加した新入社員を対象に実施。男性943人、女性700人、性別不明1人の計1644人から回答を得た。