「やる気なさ度」は過去50年で最悪! 今年の新入社員にアナタはどう対応する?

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   「さとり世代」と呼ばれることが多い、昨今の新入社員。「ゆとり世代」の次の世代を指す言葉で、何ごとにも冷めており、「クルマやブランド品などには興味がない」「お酒を飲まない、旅行をしない、恋愛にも淡泊」...... だから浪費をしないし、人付き合いもしない気質をもつとされる。

   入社してからの仕事ぶりも、「働き方は人並みで十分、好んで苦労することはない」「役職? どうでもいい」と考える人が非常に多いことがわかった。

   2018年度の新入社員の意識調査を実施した日本生産性本部と日本経済青年協議会によると、働くことにネガティブで、やる気のなさは、1969年の調査開始以来、過去50年で最高に達しているという。

  • 昨今の新入社員は、何ごともさとっている?(写真はイメージ)
    昨今の新入社員は、何ごともさとっている?(写真はイメージ)
  • 昨今の新入社員は、何ごともさとっている?(写真はイメージ)

欲もないけど、やる気もない

   調査では、まず働く目的を聞くと、「楽しい生活をしたい」がトップで過去3番目の41.1%(過去最高は2017年の42.6%)に、「経済的に豊かになる」が30.4%で過去最高に達した。

   それぞれ調査開始時の1969年には、34%、18%しかなかったから、長期にわたって増え続けている。

   一方、かつてはバブル期を除いて何度もトップに立ったことがある「自分の能力を試す」は10.0%と過去最低を記録した。「自分の能力を試す」は1970年代半ばには38%だったから、4分の1近くに減ったことになる。

   また、「社会に役立つ」も東日本大震災があった2011年の15%をピークに減り続け、今回は8%に半減した。

   「どの程度働くか」について聞くと、「人並み以上」が過去最低レベルの31.3%まで下がったのに対して、「人並みで十分」が61.6%と過去最高を記録した。

   両者の差が30.3ポイントと、大きく開いたことも過去最高だ。じつは「人並み以上」と「人並みで十分」は、その時代の景気状況や就職活動の状態を反映している。景気がよく、就活が順調なら学生に「欲」がなくなり、「人並みで十分」と答える割合が増える。

   たとえば、バブル経済末期の1990年には「人並みで十分」が53%、「人並み以上」が30%と、今回同様に「人並みで十分」と答える割合が高かったが、その後の景気低迷期の2008年には「人並みで十分」が40%、「人並み以上」が53%と逆転している。

   2018年度の新入社員は「史上空前の売り手市場」といわれるほど就職活動が学生有利だったため、過去最多の「のんびり新入社員」が生まれたようだ。

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