「未婚男子は、できるだけ早く婚活に動きましょう!」
――では、バツあり男に若い女性をとられ、「負け組」にならないようにするには未婚男性はどうしたらよいのでしょうか。
天野さん「もし結婚したいという気持ちがあるのであれば、できるだけ早く動きましょう!ということです。よく、『女性は若くないとダメ』という男性が多いですが、じつは結婚マーケットでは男性も同じなのです。
結婚支援の現場でも、若い男性ほど手があがる・申し込みが通るなど、状況がよく動きます。のんきに『オトコはいくつになっても(子どもを)授かれるし』(これも実際は間違った知識なのですが)などと構えていると、そもそも結婚対象にしたいと思っている年下や同年代の女性がどんどん少なくなってしまいます」
――男性も30歳を過ぎると、厳しい状態になるということですか。
天野さん「はい。国勢調査の結果では、死別離別も含むと、30代前半女性の約7割がすでに既婚者です。これが20代後半であれば6割の女性が残ってはいます。しかし残念ながら、夫婦の平均交際期間が4年を超えていますので、女性の平均初婚年齢から逆算すると、平均的には20代前半ですでに『将来の結婚相手に売約済み』な女性が多い、ということです。
特に若い女性との年の差婚を狙うならば、初婚男性は不利です。夫婦の平均的な年齢差は2歳で、ただでさえ年の差婚が成立しにくくなっている上に、かなり年下妻との結婚では、バツありの男性の方が統計上、3~4倍も有利という結果が出ています」
――3~4倍というと、バツあり男のほうが圧倒的に強いではないですか!
天野さん「ですから、とにかく早く動いて!というのです。『年下の若い女性がいい』などという甘い夢を見ないで、まずは同年代、あるいは年上の女性と結婚して、男女が真剣に向きあう機会獲得を!とアドバイスしたいです」
プロフィール
天野馨南子(あまの・かなこ)
ニッセイ基礎研究所・生活研究部研究員
1995年日本生命保険入社、99年ニッセイ基礎研究所に出向。内閣府の「地域少子化対策強化事業の調査研究・効果検証と優良事例調査」企画・分析会議委員、愛媛県法人会と松山市「まつやま人口減少対策推進会議」専門部会結婚支援ビッグデータ・オープンデータ活用研究会メンバーなどを歴任。真の日本の女性活躍推進・少子化対策のあり方を考察・提言を発信している。