イマドキ男子は「年下妻」より「姉さん女房」
――なるほど。かつては夫の経済力などに依存してきた女性の意識が変わってきているのですね。ほかにも「謙虚さ」と「思いやり」以外にバツあり男性の強みはありますか。
天野さん「一度は結婚という希望を実現させているわけですから、結婚に持ち込むプレゼン能力は高いですね」
――言い方はよくないですが、サカナを釣り上げる力が非常に強いということですね。釣った後はエサをあげない人もいるようですが...(笑)。
天野さん「ただ、その後、ずっと妻を大切にする実行力があるかどうかは不明です」
――最近の男性の意識はいかがでしょうか。「姉さん女房」が増えているのはどうしてですか。
天野さん「最近、仕事の関係で、ある大学の理系学科で『結婚願望がない』と回答した男子が9割もいたという悲鳴のような話を聞きました。理由はハッキリしていて、『責任が重いから』という答えが多かったそうです。考えてみれば当然です。現在、男女とも4年制の大学進学率はほぼ同じになっています。自分と同じように高学歴、就職先も多様化してきた女性を、結婚してなぜ当然のように養わなければいけないのか、理系の男子は計算が得意なだけに、そう気づきます」
――つまり、自分と同じように学歴があるのだから、可能な限り女性も働くべきだということですね。
天野さん「はい。しかし、現実には本人だけの問題ではありませんが、女性は出産して仕事を休んだり、一度は辞めたりする人がまだ少なくないです。その間、夫側に経済的負担が予想されます。そのうえ『イクメン』であれなどと叫ばれると、『もう結婚なんてイヤ!』と思いたくなるのはわかる気がします。それならむしろ、自分より稼ぎのよい女性と結婚したい、自分をリードしてくれる年上の人がいい、と。昔の若い女性が夫に抱く感覚と同じかもしれません」