その53 女性用トイレの行列「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   電車の中で隣に座っている年配の女性2人の会話が耳に入ってきた。

「行きたくなってから行ったのでは、もう遅いのよね」
「そうよ、行きたくなりそうだったら、早めに行っとかなきゃ」

   トイレの話だった。

  • トイレの表示は立派だが、女性には冷たい。(JR新橋駅で)
    トイレの表示は立派だが、女性には冷たい。(JR新橋駅で)
  • トイレの表示は立派だが、女性には冷たい。(JR新橋駅で)

女性トイレ前の行列は見るに忍びない

   電車の駅や百貨店、劇場、映画館などの女性用トイレでは、順番待ちの行列をよく見かける。トイレに行く女性たちが限られた時間に集中する劇場や映画館では、その行列はさらに長くなりがちだ。

   男性用トイレでも、行列のできることはあるが、女性用トイレの比ではない。男である僕にとって、女性用トイレの行列はほんとに見るに忍びない。申し訳ないし、ある種のセクハラであるとも思っている。

   女性用トイレに行列ができやすい最大の原因ははっきりしている。それは、女性は用を足すのに男性よりも時間がかかる。つまり、トイレも男性よりそれなりに多く設けておく必要がある。それなのに、現実がそうはなっていないからだ。

   東京のJR新橋駅。改装で新しくできたトイレを見てみると、男性用はいわゆる「小」が10、個室が8、合わせて18ある。一方、女性用は個室が14だ。女性用は男性用より4つも少ない。

   だが、これはまだましなほうで、同じ新橋駅でも別のトイレでは男性用の「小」11、個室3の計14に対して、女性用は個室が6で、なんとも不公平である。

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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