天保5年創業、花園万頭が破産 「『ぬれ甘なつと』なしでは生きられない」......

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   「ぬれ甘なつと」が名物の東京銘菓、花園万頭(東京都新宿区)は2018年5月31日、東京地裁に破産を申請し、同日に保全管理命令を受けた。

   企業情報の東京商工リサーチによると、負債総額は約20億円。今後は破産開始が決定するまで、直営店舗や百貨店に入居している売り場は当面営業を継続する予定という。

  • 「ぬれ甘なつと」の花園万頭が破産申告(画像は、「花園万頭」のホームページから)
    「ぬれ甘なつと」の花園万頭が破産申告(画像は、「花園万頭」のホームページから)
  • 「ぬれ甘なつと」の花園万頭が破産申告(画像は、「花園万頭」のホームページから)

負債総額20億円、バブルの後遺症と大震災が影響

   花園万頭は、1834年(天保5年)創業の老舗の和菓子メーカー。当初は金沢(石川県)に「石川屋本舗」を構え、その後、新宿の花園神社前に店を移したのを機に店舗名を「花園万頭本舗」に変更した。「ぬれ甘なつと」や「花園万頭」、「花園春日山」が有名で、自社工場で生産し、本店をはじめ直営店のほか、首都圏の有名百貨店などの全国56か所の売り場で販売していた。ピークとなる1994年6月期には約42億円を売り上げていた。

   東京商工リサーチによると、バブル期に過剰な有利子負債を抱えたほか、東日本大震災後の販売不振など業況が悪化。さらに近年は、消費低迷による売り上げ不振が続き2016年6月期には売上高が20億1105万円に減少し、1億9042万円の赤字となり、債務超過に転落した。17年6月期の売上高は19億272万円にとどまり、経営悪化に歯止めが立たず、今回の措置となった。

   花園万頭の破産に、ツイッターなどでは早くも話題に。「ぬれ甘なつと」には多くのファンがいるようで、

「えっ!! ちょっ!!! ぬれ甘なっとがないと生きられないのですが!」
「びっくり...... ぬれ甘なつと、好きなんだよね~」
「マジか!? 小さい時にこの『ぬれ甘なつと』を食べたことから小豆のおいしさに目覚めた思い出の和菓子なのに......(泣)」

などと、驚きや惜しむ声が多く寄せられている。

   その一方、予感めいたこともあったようで、

「最近はとんとご無沙汰だったからな」
「大好きなのだけど、高いので滅多に買わないんだよね、ぬれ甘なつと」
「やっぱり感。つい先日前を通った時に日曜も半分休むようになったのか~と思ったところだった」
「まだバブルと震災の余波が続いてるんだな アベノミクスとは何だったのか」

と、冷静に受けとめているようすもうかがえる。

姉妹サイト